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『年上の義務』 [☆☆]

・「年上だから」というたったひとつの理由だけでは、尊敬なんかされるはずもない時代になっているのだ。

・「伝統を重んじる」と言えば聞こえはいいが、それこそ「思考停止の権威主義者たち」で、「アイデアや行動力」より、権威を持つ年長者が絶対だと信じ込んでいる。

子供は相対的に経験が少なく、世界が狭い分、些細なことでも「すごい」と感じるものだ。

・自分の親は、自分にとって特別な存在なので、できるだけ「すごい人」であって欲しいと思っている。ところがそんな子供の期待を裏切り続ける親が今は多い。

・大したことない人生を生きているくせに、偉そうに「古い教え」を垂れる「年上」は、もはや「存在しないこと」にされるのだ。

・もはや「年上」はただただスルーされる。最悪なのは「年上」たちが、その「スルーされていること」にすら気づかないことだ。ついには「最近の若いヤツは何考えてるかわからない」と言い出すのだ。

・近年、「何も期待していない若者」を見て、呑気に「さとり世代だ」などと分類、カテゴライズして、わかったような気になっている大人がいる。そうした何もわかっていない哀れな大人たちを見て、彼らは上の世代が作る世界に失望し、その文化を継ぐことも、話を聞いて役立てることも、すべて諦めた。

教師ものでは、ついに「宇宙人」が教師をする『暗殺教室』にいたっている。もはや人間の大人からは「まともな教え」は得られない、と思っている子供たちの空気を受けてのヒットの気がしてならない。

・一番深刻な例が、自分の親に「がっかりさせられた子供」の心の問題だ。親を尊敬させてもらえなかった人は、人を尊敬することが難しく、自分が悪いわけではないのに大変な苦労をすることになる。

・朝会って最初に「おはよう、今日も可愛いねー」と言える人と、「おはよう、また太った?」と言う人とでは、人生は(人間関係は)大きく違ってくる。

・無防備に思ったことを何でも口にする人がいるが、あまりにも想像力が欠落している。言葉が通じるということは、何らかの感情を相手に与えてしまう、ということへの理解が欠けてしまっているのだ。

・「今日もいい人に会って楽しかった」と言う親と、「今日も最悪の人間ばかりでうんざりした」と言う親がいたとして、どっちの親に育てられた子供が人生を楽しく生きていけるだろう?

・子供は親の言葉を基準にして「家の外にはどんな人たちがいて、社会はどんな雰囲気なのか」を決めてしまうのだ。「世の中は嫌な人ばかりよ」と言われて育った人は、「良い人」に出会っても、「そんなはずはない」と疑ってしまう。

・「デブ」と「ブス」、そして「太ったね」……。この言葉は、一度たりとも、死ぬまで、女の人に言ってはいけない。

・他人に媚びて、「思ってもいないお世辞を言え」ということではなく、「嫌なことを言わない」だけで、その人は周囲とのトラブルを回避できるのだ。

・自分が尊重されない、と感じる人は他人を尊重できない人であることが多い。

・嫌なことがあって本当は機嫌がわるくても、人前ではそれを表に出さないで、相手に不快感を与えないこと。これは人としての優しさであり、礼儀のひとつでもある。

・特に、複数の人が同席する場面で自分の感情をそのまま態度に表すのは、「劇場で泣き出す子供」と同じことだ。

・いつも不機嫌な人が「こうするべきだ」と言ってきても、「それを聞いたらあんたのような不機嫌な人生になりそうだ」と思ってしまうのが人間だ。

・年下の人から「教えてください」と言われることは、年長者にとって大きな喜びで、「教える」という機会は自分の人生が報われる瞬間でもあるのだ。

・村の長老が若い人たちに知恵を求められるとき、救われるのは若者だけではない。同時に長老も、自分の人生が価値あるものだと感じられ、救われるのだ。

・人は「どっちかひとつ」しかない、という「二元論」で生きていくと、持ちません。「どっちにするの!?」と責められても、「どっちも無理です」という場面があるからです。

・自分は昨日よりも「マシ」と思える存在になれているか? と常に意識することも必要です。

・この国において最も楽で無難な生き方というのは、「みんなと同じ」ように振る舞うことなのだ。そういうふうに躾けられて育った人間に、イノベーションなどという「人と違う新しいアイデア」なんかを生み出せるはずはないのだ。

・「世界一の〇〇になれよ」なんて言っていられたのは、世界というものが感覚的につかめていない「戦後まもない時代」の感覚だ。

・消えていったあのころの夢・いつ訪れるとも知れないイノベーションにすがる「変われない老人」より、現実を受け入れて欲望を抑え、できる努力を始めている若者の方が、よっぽど賢く見える。

・希望を持つと、それがダメだったときには狂気に変わる。

・同じ世代どうしというのは、共通の話題や言語感覚があるので付き合いやすいが、世界の広がりもなければ発見も少ない。そのため、「同じところをグルグル回る」ことになりがちだ。

・今の「老人中心の政治」が、経済、エネルギー、医療、環境など、すべての問題を若い世代に押し付けて、逃げ切ろうとしていることに心底腹が立っている。



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タグ:山田玲司
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