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『中国第二の大陸アフリカ』 [☆☆]

・中国が歴史的な対外開放政策を打ち出した1979年代の末、この国と国民はこの新政策だけでなく、最高のタイミングという、決定的に重要な恩恵にもあずかった。改革開放に続く数年間に、空前のグローバリゼーション時代が到来したのだ。輸出品の製造も輸入も振るわない貧しい国だった中国は10年もたたないうちに、「世界の工場」の地位を占めるまでになった。

・冷戦後、西欧がアフリカを見捨てたと見て取った中国は、この大陸は自国企業が国際ビジネスに進出する絶好の実験場になると考えついた。

・中国が多くの自国民を実質的に輸出しているという事実である。大勢の中国人が移民として、あるいは長期滞在者として、遠く離れた、まったくなじみのないアフリカの各地に住み始めている。

・ステヴィアは熱帯アメリカ原産の灌木で、天然甘味料を含むその葉は砂糖の代用品として使われる。

・彼はおそらく中国の「失われた世代」の人だろう。40代後半から60代前半のこの世代は、過去のいわゆる「鉄飯椀(ティエファンワン)」時代にゆりかごから墓場までの社会主義を期待して育った世代で、中国が改革開放によって資本主義へと舵を切った1980年代の初めにはすでに若くはなく、過激な毛沢東思想が吹き荒れた時期に被った損失を取り戻すことができなかった。

・数百万という新築の住宅が必要とするドアや窓枠や屋根材、浴室設備や配管システムや電気系統の備品は、巨大な市場を形成する。アフリカの人口は急増している。

・西洋人はイデオロギーを輸出するのが好きだが、中国人は最低の労働基準を輸出したがる。だから悲劇が起きるのだ。

・今世紀末にアフリカは中国とインドの二カ国を合わせたよりも多い人口を抱えることになるのだ。それほどたくさんの人々を、いったいどうやって教育するのか。住む家は提供できるのか。医療は? 食料は?

・金がなく、教育も満足に受けていない人が上昇を目指すには、小商いが最初で最善の選択肢だが、アフリカの多くの国では、この分野は遠国から来た移民たちに乗っ取られてしまった。

・中国人だって食べる物も見返りも十分に与えられなかったら、一生懸命に働くわけはありません。大事なのは動機づけですよ。どんな国でもこれがなければ発展できません。

・中国は西欧とは違って新しい形の非覇権主義大国であり、「開発途上国」の真に誠実なパートナーであるという謳い文句を、たいていの中国人は鵜呑みにしているのだ。

・アフリカ人は物事を運営する力を身につけていないからです。指導者は怠け者です。面倒なことはしたがらない。

・アフリカの指導者は、どんな政治路線をとる人であれ、一人残らず中国に一種の宮殿を建ててもらっています。問題は、維持の仕方を教えてくれないことです。今でも、電球が切れれば中国人を呼んで新しいのと交換してもらわなくてはなりません。

・アフリカは不安定で危険以外は何もない地だと、みんな考えているんです。でも、それはよくないことしか報道されないからです。アメリカ人も中国人も、互いに相手のことをそんなふうにしか見ない。ニュースで取り上げるのは負の面だけだから。

・人間は金を稼ぐのが好きだ。これは永遠の心理ですよ。終わりなき革命云々とかいう、私たちが聞かされてきたたわごとは反社会的で反人間的だ。

フランスやアメリカでは、指導者は普通の人間です。英雄じゃありません。中国の指導者とは違う。中国の指導者はみんな自分の思想体系を考案しなくちゃならないと思っています。

・これまでのところ、私たちはよい指導者に恵まれませんでした。何をするために権力の座にいるのかがわかっていない人ばかりでした。

・市民社会は、為政者に業績、説明責任、開放性、公正性においてより多くを求めることで機能する一面がある。民主主義の習慣は定期的な投票行動だけでなく、このような運動を通して形成されるのだ。

・アフリカのひどいインフラこそ「無気力の要因」であり、これをなんとかしない限り、アフリカは決定的に「遅れた」状態にとどまる。

・中国には戦略があって、一方の私たちにはない。だったら中国は私たちを利用しますよ。何も中国人が悪いと言っているわけではありません。私たちが賢明でなかったのです。

・中国は我々の資源が必要だ。重要なのは彼らにいくら払わせるかです。それと、地元にどの程度の変化がもたらされるかです。それ以外はどうでもいいことだ。

・豊かな南アフリカはイギリスの植民地だった。それに引き換え、この国はこんな状態だ。香港とマカオも同じです。ポルトガル人はマカオに何も残しませんでした。

・文字通り「黒い人」を意味する「黒人(ヘイレン)」という中国語を連発している。私はそれを聞いても特に不快に思わなかった。アメリカで使われることがある「ニガー」などとは、言葉の持つ歴史が違うからだ。とはいえ、これもまた人種差別用語であることは否定できないだろう。

土地を持たない農民っていったい何でしょう。ただの貧乏人じゃないですか。将来に何も期待できませんよ。

・帝国主義が必要とするのは「格好の餌食──弱く、まとまりを欠き、開発が遅れていて、外からの侵入に対して身を守ることができない社会、あるいは国家」だと指摘している。



中国第二の大陸 アフリカ:一〇〇万の移民が築く新たな帝国

中国第二の大陸 アフリカ:一〇〇万の移民が築く新たな帝国

  • 作者: ハワード・W・フレンチ
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2016/02/27
  • メディア: 単行本



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