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『世界はシステムで動く』 [☆☆]

・「出来事」に一喜一憂、右往左往し、後手に回って対応するのではなく、目の前の出来事がどのような大きな趨勢の「一角」なのか、その趨勢を作り出しているのはどのような構造なのかを考え、見抜くことができるとしたら、毎日がどれほどラクになることでしょう。

・革命が起きて政府を倒したとしても、その政府を作り出した組織的な思考様式がそのまま残っているなら、思考様式は同じことを繰り返すだろう。

・いったん構造と挙動の関係がわかれば、「システムはどのように機能するのか」、「システムが思った結果を生み出さないのは何のせいなのか」、そして、「システムをよりよい挙動パターンに移行するには、どうしたらよいか」を理解し始めることができます。

・インフルエンザのウィルスがあなたを攻撃するわけではない。あなたが自分の体内にウィルスが繁殖する条件を整えるのだ。

・複雑なシステム内ではフィードバックに遅れが生じるため、問題が明らかになったときには、その解決は不必要に難しくなっているかもしれない。──「今日の一針、明日の十針」

・「システムとは3種類のものからなっている」ことがわかります。「要素」と「相互のつながり」、そして「機能」または「目的」です。

・「1」がわかっているのだから、「2」もわかる、だって「1」と「1」で「2」でしょ、と思うだろう。しかし、「と」も理解しなくてはならないことを忘れている。

・目的とは、美辞麗句や掲げられた目標からではなく、行動から推測されるものです。

・バスタブの水量は、インフローがアウトフローと等しくなったときに達していた水位で保たれます。これは、動的な平衡状態です。

・ストックが変化するのには時間がかかるのです。なぜならば、フローの移動には時間がかかるからです。

・ストックはたいていゆっくりと変化し、システムにおいて、時間的遅れ、ライムラグ、バッファー、安定器、勢いの源として機能しうるのです。ストックの反応は、急激な変化に対しても、ゆっくりと満ちたりゆっくりと空になったりするだけです。大きなストックは特にそうです。

・「AがどのようにBをもたらしたか」を見るだけではなく、「BもまたどのようにAに影響を与えているか」、そして、「Aがどのようにそれを強化する(または覆す)か」と考え始めることでしょう。

・幾何級数的に成長しているストックが2倍の大きさになるのに必要な時間、つまり「倍増期間」はだいたい、70÷成長率(%)なのです。たとえば、銀行年利7%で100ドル預けたとすると、そのお金は10年間(70÷7=10)で2倍になります。利子が5%しかなければ、2倍になるのに14年かかります。

・法律と秩序の名の下に、長く不毛でむごたらしく退屈な期間、自己組織化が抑圧される可能性もあります。

・自己組織化のシンプルなルールから、技術、物理的な構造、組織、文化といった、巨大で多種多様な面を持つ結晶が育ちます。

・システムは、往々にして自己組織化(自ら構造化し、新しい構造を作り出し、学び、多様化し、複雑化する能力)の特性を持っています。

・世界がどのように機能しているかについて私たちが知っている量は膨大なものですが、決して十分なものではまったくありません。

・株価が上がった(下がった)のは、米ドルが下がった(上がった)から、またはプライムレートが上がった(下がった)から、または民主党が勝った(負けた)から、といった具合です。「出来事-出来事」の分析なのです。こういった説明では、明日何が起こるかを予測することはできません。

・「境界とは、私たち自身が作っているものであり、新たな議論や問題、目的ごとに、考え直すことができるし、考え直すべきである」と覚えておくことは、重要な技能です。

・「永久の成長」への処方箋ではありません。有限の環境におけるいかなる物理的な実体にとっても、永久に成長することは不可能です。究極的には、選択肢は「永久に成長すること」ではなく、「どの限界の中で生きていくか」を決めることです。

・漁業者は魚を獲りすぎて、自分自身の生計の糧を破壊してしまいます。なぜなのでしょうか? それは、ハーマン・デイリーが「見えざる足」と呼ぶもの、または、ハーバート・サイモンが「限定合理性」と呼ぶもののためです。

・限定合理性とは、「人は自分の持っている情報に基づいてきわめて合理的な意思決定を行なう」ということです。ただし、人は完璧な情報を持っているわけではありません。

・システムのその部分にいる人が見ることができ、知ることができる範囲の中では、その行動は合理的なのです。限定合理性のある立場からある人を外して、別の人を据えたとしても、ほとんど違いは生まれないでしょう。個人を責めても、より望ましい結果を創り出すためにはほとんど役に立たないのです。

・エネルギー危機が到来した時、オランダ人は自分たちのエネルギー使用に注を払うようになりました。そこでわかったのは、この住宅地の何軒かの家の電気消費量は、他の家より3分の1少ないということでした。誰にも説明できませんでした。どの家も電力料金の単価は同じでしたし、どの家にも同じような家族が住んでいたのです。結局のところ、違っていたのは電力メーターの設置場所でした。電力消費量が多い家族は、メーターが地下に置かれた家に住んでいました。地下ではほとんど目にすることはありません。電力消費量が少ない家庭の家は、メーターが玄関に設置されていました。

・絶滅は通常、直接的な対決によって起こるのではなく、資源のすべてを独占し、より弱い競合種に何も残さないことによって起こるのです。

・昔は年寄りの世話は家族が行なっていたものですが、必ずしも容易なことではありませんでした。そこで、社会保障制度、退職者のコミュニティ、老人ホームが登場しました。今では、ほとんどの家族にはもはや、年老いた家族の世話をするスペースも、時間もスキルも、気持ちもありません。

・計算機が広く使われるようになる前は、子供たちは、暗算や、紙とえんぴつを使って計算をすることができたものです。

・近代的な薬は概して、健康に対する責任を、個人の習慣やライフスタイルから、介入する医師や薬へと、シフトさせてきました。

・穀物の輸入を減らし、地元の穀物農家を支えるために、ヨーロッパ諸国は、1960年代に飼料用穀物に対する輸入制限を課しました。その制限令の草案を作成している間、キャッサバと呼ばれるでんぷん質の根菜のことを誰も考えませんでした。実はキャッサバもよい飼料だったのですが、制限対象に含まれませんでした。そこで、北米からのトウモロコシの輸入に代わって、アジアからキャッサバが輸入されるようになりました。

自動車のスピードが速すぎるときには、より反応性のよいブレーキや操縦に関わる技術的な進歩を求めるのではなく、速度を落とそう。

・金持ちが利息を集め、貧しい人たちがそれを払います。金持ちは、自分の子供に相続やよい教育を与えます。貧困対策のプログラムは、こういった強力な自己強化型ループに対抗しようとする弱いバランス型ループです。

・川から取水する町や企業は、自分たちの排水を川に流すパイプのすぐ下流に、取水パイプを設置しなくてはならないとしたら?

・ルールを支配する力が、本当の力なのです。だからこそ、議会が法律を作るときにはロビイストたちが集まります。

・システムの最も深いところで機能不全を理解しようとするなら、ルールに注目し、ルールに対して力を持っているのは誰かに気をつけてみましょう。

・レーガンは繰り返し、「目標は、人々が政府を助けることでも、政府が人々を助けることでもなく、政府が私たちに干渉しないことだ」と述べました。レーガンは「新しいシステムの目標を明確にし、意味づけ、繰り返し、弁護し、主張する」ことが有効性の高いレバレッジであることを証明しています。

・情報は力です。世間に流れる情報の多くを調節するメディアや広報担当者、政治家、広告主は、多くの人が認識しているよりもはるかに大きな力を握っています。

・私たちの情報の流れは、主に言葉で構成されています。私たちのメンタル・モデルはほとんどが言葉によるものです。

・事実、私たちは見たことを話すのではない。話すことができることだけを見ているのだ。

・他人の中絶を阻もうとする人たちは、その結果生まれてくる子供を自分で育てようとしない限り、内在的な責任を果たしていない。

・システム思考では多くの問題について、「誰かが問題を起こしている」と見るのではなく、「いかなる構造が、そこにいる人に問題につながる行動をとらせるのだろう」という視点で見る。誰かを責めるのではなく構造に焦点をあてるために、利害が対立している人たちの間でも比較的、話を進めやすい。



世界はシステムで動く ―― いま起きていることの本質をつかむ考え方

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  • 作者: ドネラ・H・メドウズ
  • 出版社/メーカー: 英治出版
  • 発売日: 2015/01/24
  • メディア: 単行本



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