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『機動戦士ガンダムUC 11 不死鳥狩り』 [☆☆]

・半世紀やそこらの平和があっても、すぐに経済がもたなくなり、なにかと理屈を付けては戦争という巨大な消費イベントに頼りたがる。

・この男からは集団生活の匂いがまるで感じとれない。相対しているだけで胸の底が冷えてくるような、孤立無援を常態にした者の気配。

・法律だって自由に裁量できる相手と戦うのに、法廷闘争の証拠固めをしても時間の無駄だ。

・毎日テレビに出てくるタレントでもなければ、いちいち顔を憶えてはいない。

・職務上の責任と個人の責任を同一視するべきではない。全体の決定に従い、与えられた役割を果たすだけのことです。

・理想が裏切られる痛みに慣れ、いつしか痛みを感じることもなくなっていた。世界に働きかけることを忘れ、世界の一部に成り果てた本物の歯車がひとつ。

・目に恐怖の色が滲む。思った通り、虚勢の通じない相手にはまるで弱い。正面から怒鳴られると縮み上がるタイプだ。

・最初にショックを与えてから、唯一無二と思える解決策をそっと差し出す。人心操作の基本だった。

・自分が痛い目を見たからと言って、正義面でマスコミに訴えるような厚顔無恥さは彼にはなかった。

・神父たちは神の実存を説き、心を救おうと他人に干渉してくる。形骸になにが救えるはずもないではないか。

・知らなかった。知っていたら、やらなかった? いや、知っていても、きっとやらざるを得なかった。

・制御できないものは、兵器とは呼べない。

・過去の罪科を突きつけられる瞬間を、恐れながらも待ち侘びていたのかもしれない。贖罪のために……いや、本当の自分を知る人間と向き合い、胸の奥にしまった本音を吐き出すために。放っておけばそれは膿み、心身もろとも腐らせてしまうと知っているから。

・無知という罪、ではあるまい。彼らの罪が罪と認定されたのは時間が経ってからのことで、その場その時の彼らに己の行為を判断する術はなかった。

・思考も心も脳を飛び交う電気信号の産物だと、すでに答を言い当ててさえいるではないか。なぜ考えられないのだ? そうなら、その電気はどこから流れ込んでくるのかと――。

・ずっとこうしていることもできる。でもそれは、自分で作った檻に自分を閉じ込めるのと同じこと……。



機動戦士ガンダムUC (11) 不死鳥狩り (角川コミックス・エース 189-13)

機動戦士ガンダムUC (11) 不死鳥狩り (角川コミックス・エース 189-13)

  • 作者: 福井 晴敏
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/03/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



機動戦士ガンダムUC11 不死鳥狩り<機動戦士ガンダムUC> (角川コミックス・エース)

機動戦士ガンダムUC11 不死鳥狩り<機動戦士ガンダムUC> (角川コミックス・エース)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2016/03/26
  • メディア: Kindle版



タグ:福井晴敏
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『「日本スゴイ」のディストピア 戦時下自画自賛の系譜』 [☆☆]

・日本が「地球上に全く孤立無援」というフレーズは、そもそもこうした事態を招いた引き金は満州事変であるにもかかわらず、被害者意識全開なところが誠に興味深い。

・「一発ぶちかましてやったぜ」的な威勢のよさに民衆が拍手喝采を送るようになったときが一番危ないのだ。

・「手榴弾投げ」は、1939年に制定された厚生省制定体力章検定にある検定項目だった。現行の新体力テスト(文部科学省)の項目では「ソフトボール投げ」が対応しているだろうか。

・自分で誰かを選んでいるかのような気持ちにさせる「翼賛選挙」、この方式を編み出した日本スゴイ!

・国民礼法は、単に礼儀正しい人間を作ることが目的ではなかった。礼法の体得を通じて、目上の者に対してふさわしい服従の態度をとることができるようにすることを通じて、「上下の秩序を保持し、以て国体の精華を発揮し、無窮の皇運を扶翼」する国民を製造することこそが目指されていたのである。

・明治維新で文明国の仲間入りを目指して立ち小便が禁止されてから140年あまり、ようやくわが神国日本でも用便のマナーが定着したとみるべきか、それとも日本民族が古来から大切にしてきた美しい用便習慣が近代によって破壊されたとみるべきか、見解はさまざまだろう。

・そもそも人類の歴史が始まって以来、一日に消費するよりも多くの食料や生活材を生産することで人間社会は維持・発展してきた。つまり世界史的にみれば勤勉でなかった民族はないともいえるのである。

・「日本人は勤勉だ」と自らを呪縛する必要はまったくないと思うのだが、「勤勉だ」と言われるとうれしくなってしまう人々が、そのイメージの普及徹底を目指して文字どおり勤勉きわまりなく邁進しているのが現状だろう。

・賃金奴隷としての無産階級による階級闘争(理論)をその根底から否定するためのイデオロギーが必要だった。

・労働は天皇への仕奉であり、労働を通じて皇国民は天皇へ臣従する――この恐るべき「日本的勤労観」はまさに最悪としかいいようがない。

・労働を「仕奉」「奉仕」と規定する「日本的勤労観」は、戦争に負けてもまた労働基準法ができても、不幸なことに姿を変えて現在も生き延びている。

・最近の「日本スゴイ」系テレビ番組では、外国人を起用して「日本スゴイ」を語らせるパターンが多い。日本を褒める外国人が日本のメディアは大好きで、たいへんに珍重してきた歴史がある。

・戦前の一時期、この「日本を褒める外国人」枠を熱狂的人気とともに独占していたのは、遠くドイツからやってきたヒトラーユーゲントの一行だった。

・「外から見た日本」という客観性を与えるためには、非日本ネイティブに語らせるのが一番の早道だ。



「日本スゴイ」のディストピア: 戦時下自画自賛の系譜

「日本スゴイ」のディストピア: 戦時下自画自賛の系譜

  • 作者: 早川 タダノリ
  • 出版社/メーカー: 青弓社
  • 発売日: 2016/06/30
  • メディア: 単行本



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『数学ガールの秘密ノート ベクトルの真実』 [☆☆]

・力学の問題を考えるときには、注目している質点に働く力をもれなく、だぶりなく探すことが大事なんだよ。

・中学校では数の計算は習うけど、数以外の計算は習わないよね。だから、何を計算するか、計算結果が何になるか、ということはあまり気にしない。だって、ぜんぶ数に決まってるから。

・絵を描く人には、他の人に見えない形が見えている。

・音楽を作る人には、他の人に聞こえない音が聞こえている。



数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実 (数学ガールの秘密ノートシリーズ)

数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実 (数学ガールの秘密ノートシリーズ)

  • 作者: 結城 浩
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2015/11/18
  • メディア: 単行本



数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実

数学ガールの秘密ノート/ベクトルの真実

  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2015/11/17
  • メディア: Kindle版



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