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『脳はなにげに不公平 パテカトルの万脳薬』 [☆☆]

・不平等な脳回路には、平等なシナプスのみでできた脳回路にはない利点があることがすぐにわかりました。少なくとも二つの利点があります。動作が安定すること、そして省エネであることです。つまり、脳においては、不平等な社会のほうが長期安泰なのです。

・不平等がもたらす安定性は、下流層が不平をたれず、一握りの勝者に素直に追従するシステムだけに有効な原理です。

・投票率を上げるためには、「投票は大事です」というよりも、「投票者として振る舞うことは大切です」と諭したほうが効果的でした。

・私たちの知性は、知らず知らずのうちに他人の強い影響下に置かれた「傀儡知」です。しかも、周囲に操作されていることに気づかず、「自分で判断した」と勘違いしている自尊心に満ちたパペットです。

・「スマートドラッグ」と呼ばれるリタリンやアデラールなどの中枢神経刺激薬が有名です。服用すると、本来ならば疲れて眠くなる時間帯でも、頭が冴えて効率よく勉強に打ち込めるようで、とくに大学生に人気です。

・薬にはよく効く人とあまり効かない人がいますから、本人の能力や実力より、薬物反応の体質がモノをいう時代になるでしょう。

・言語が超人的な能力を発揮することを抑制しているのではないか。

・ヒトの脳は確かに立派です。しかし残念ながら、手は2本、足は2本しかありません。100メートルを5秒で走る身体も持ち合わせていません。ヒトの脳は低性能な体に幽閉されているのです。

・認知症の患者に、抗てんかん薬を投与したところ、海馬の活動は正常レベルに落ち着き、同時に、健忘症も改善されました。

・記憶力や集中力の低下は、老人性うつに典型的な症状です。ボケたと思われている人の7、8割はうつである可能性がある。

・冷戦時代の1955~63年、アメリカやソ連を中心に多くの核実験が行なわれ、大気中に炭素14が放出されました。これが植物に取り込まれ、食物連鎖を経て、ヒトの海馬のDNAに炭素14がたまります。だから、残存した炭素14を分析すれば、神経細胞がいつ分裂したかを測定できるのです。

・ヒトはついつい「人類こそが一番だ」と思い込みがちです。しかし、そんな傲慢さがあること自体、そもそも「ヒトは社会性動物として一番ではない」とも言えそうです。

・私たちは日常的に意思決定をしながら生活しています。決断の場面で、適切な判断ができるかどうかは、私たちの生活、ひいては人生の質に直接的な影響を与えます。



脳はなにげに不公平 パテカトルの万脳薬

脳はなにげに不公平 パテカトルの万脳薬

  • 作者: 池谷裕二
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2016/03/18
  • メディア: 単行本



脳はなにげに不公平 パテカトルの万脳薬

脳はなにげに不公平 パテカトルの万脳薬

  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2016/03/18
  • メディア: Kindle版



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