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『人間はだまされる フェイクニュースを見分けるには』 [☆☆]

・僕たちは基本的に「自分は簡単に騙されない」と思っているから始末が悪い。どんなに冷静で理性的な人にも「無意識」という領域がある。「意識」していないところで、ほめられたらよい気分になったり、気に入った物をけなされたりしたら気分を害したりするものだ。

・情報を発信する側は、人々の無意識の情感に訴えて、自分に有利になるように導こうとしているのだ。

・情報操作は特に戦争の時に際立つ。戦争への支持を国民や世界から得ようと、国や政府は全力をあげるのだ。

・「サダム・フセイン=悪」という強烈なイメージが巧に植えつけられた。すると、そういう情報に対して「やっぱり」という反応のスパイラルになって批判精神が働かなくなっていく。

・思想宣伝の秘訣は、狙った人物に、宣伝の目的を隠し、それとはまったく気づかぬようにして、宣伝の理念をたっぷりと染み込ませることだ。

・宣伝は目的達成のための手段である。騙されやすい大衆に向けて行なわれるべきである。感情に訴えなければならない。彼らは忘れやすいので、一番簡単な考えを何千回と繰り返し行なわねばならない。大衆は疑惑や不安に動揺する。

・もしあなたが十分に大きなウソを繰り返せば、人々はそのウソを信じるだろうし、あなた自身でさえも信じるようになるだろう。

・エープリルフールに、イギリスでは新聞がウソの記事をたくさん載せる。うっかり騙される人が多いのは、元々ニュースが「ウソのような本当のこと」だからだ。

・日本語の「おもしろい」には「楽しい」と「興味深い」の2種類の意味があるんだな。英語で言えば「Funny」と「interesting」の違い。

・ツイッターでフォローしている人のツイートや、フェイスブックで友達の投稿を読んでいるうちに、世の中、自分と同じ考えの人が多いと勘違いしてしまったことはないだろうか?

・記者、ジャーナリストは目撃者、観察者、記録者だ。事件の現場の一番前に陣取るやじ馬と説明する人もいる。

・ジャーナリストは「私はジャーナリスト」と名乗ればジャーナリストだ。

・大英図書館で昔の新聞を読んでいたよ。新聞を読むと当時の雰囲気がよくわかるからね。

・チャンスを生かせばジャーナリストになれる時代になったんだ。

・考えを深めるためには情報という「刺激」「糧」「テコ」がなければならない。情報が追加されることで考えが進み、深まる。思考が飛躍する。

・社会科の授業で、国は司法、行政、立法の三件に分立していてお互いにチェックし合い、暴走しないようになっていると習う。でもこの三権は国家権力という同じ村(コミュニティー)に住んでいる身内だ。

・公平さを期する方法として、「両論併記」というやり方がある。しかし、これが曲者だ。例えば科学的にほぼ定説となっている事柄について、反対意見があるからといって同等の扱いをしたらどうなるだろう。かえって混乱を招くばかりだ。

・ジャーナリストたちはこれこそ本当のスクープと口をそろえるのが「調査報道」による特ダネだ。

・アメリカでは、調査報道がなければ民主主義の発展はないと考える篤志家がお金を出すなどして、調査報道専門のNPOを立ち上げる動きが活発になっている。

・日本では20歳未満は未成年としているが、国際法(児童の権利に関する条約)では18歳未満が未成年で、保護的な扱いを求められている。

・日本のメディアの独立性が「深刻な脅威に直面している」と警告した。聞き取り調査の際に、多くのジャーナリストが冒頭から「匿名でお願いします」と断ったそうだ。名前を明かさないことを条件にするというのは、自分がしゃべったことがみんならに知られると、自分の立場が危うくなる心配をしているということだ。

・ニュースの基本要素5W1H「誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、どのように」を押さえて送れば、最低限、記事になる。もっと言えば「誰が、何をした」があれば速報は十分。

・ある国をライバル、敵と見る空気が生まれると、マスコミは相手がいかに不当であるか、脅威になるかに焦点を当てはじめる。民意の高まりに応じてさらにそれを煽るような報道をする傾向になる。つまり好戦的になっていくのだ。

・新聞は、世間の戦争賛成のムードになびいて論調を変え、戦争へと突き進んで、ついには、見出しに「鬼畜米英」「撃ちてし止まん」などという勇ましいスローガンが並ぶようになっていったのだ。

・朝日新聞は満州事変は起きると、反軍部から軍部支持へと180度主張を変えた。

・フォークランド紛争の際に「わが軍」「敵軍」という言葉を使わず、「イギリス軍」「アルゼンチン軍」と、どちらにも味方をしない姿勢で戦況を伝えた。これには当時のイギリス政府は猛烈に怒ったが、BBCは方針を変えなかった。

・情報を知識にまで高めるためには自分で考えなければならない。まず、自分は憤りなどの感情に任せて情報を選んでいないかを確かめてみよう。

・3つの情報源にあたってみよう。2つともが同じことを言っていれば、情報は正しいかもしれない。3つが同じ方向なら、まず間違いない。

・「世論」には「よろん」と「せろん」の二通りの読み方がある。かつては「よろん」は「輿論」と書いており、明確な違いがあった。「世論(せろん)」が世間一般の感情なら、「輿論」は正確な事実をもとに議論を重ねて出来上がった「社会的合意」だ。

・今は、気分しか測っていない世論調査にばかり目がいって、情緒的な意見が正当な意見かのように重視されている。



人間はだまされる―フェイクニュースを見分けるには (世界をカエル―10代からの羅針盤)

人間はだまされる―フェイクニュースを見分けるには (世界をカエル―10代からの羅針盤)

  • 作者: 三浦 準司
  • 出版社/メーカー: 理論社
  • 発売日: 2017/06/01
  • メディア: 単行本



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