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『世界を変えた6つの「気晴らし」の物語』 [☆☆]

・人間の進歩を測る物差しのひとつは、多くの人々に現在どれだけ休養の時間があるか、そしてその時間を楽しむためにどれだけ多様な方法があるか、である。

・遊びではしょっちゅうルールを破って新しい習慣を試すので、そこからさまざまなイノベーションが芽を出し、最終的に、はるかにしっかりした重要な形へと発展する。

・伝統的歴史で目立っている社会制度──政体、企業、宗教──は、社会秩序の現状について、たくさんのことを教えてくれる。しかし、次に何が来るのかを解明しようとするなら、たいていは遊びの周辺を探った方がいい。つまり、新しい楽しみ方を考え出す人間の趣味、好奇心、サブカルチャーである。

・どの時代も次の時代を夢見て、夢見る中でそれをつくり出す。

・消費を呼び起こすのは必要性ではない。生理的欲求はすぐに満たされるかもしれないが、心の欲求、流行、そして新しいものや希少なものへの欲求こそが、交易を生じさせるのである。

・紀元900年頃のイスラムによる香辛料貿易の地図は、今日の世界中のイスラム教徒人口を示す地図に、ほぼぴったり一致する。

・香辛料嗜好のために人間は、新しい地図製作法と航海術、新しい船、新しい企業組織、そしてもちろん新しい形の搾取を、考案することになった。すべて、スマトラで栽培されたコショウを、できるだけ効率的にロンドンやアムステルダムの台所に届けられるよう、地球を小さくするためだった。

・芸術はテクノロジーの地殻変動の余震である。余震は遅れてくることもある。小説が現代の形式に進化するまでに、印刷機の発明から300年かかった。

・1秒に12フレームは、気体と液体の境界に相当する知覚である。その境界を越えた時、根本的に異なるものが現れた。静止画に命が吹き込まれたのだ。

・チェス盤は、社会の各要素を結びつける別の方法を示していた。すなわち、法律と契約としきたりによって統治される世界だ。

・チェスの寓話は、被統治者を国家と一体化した生体としてではなく、ルールによって結びついている駒という形で示すことにより、それぞれに自立した体があることをイメージさせる。チェスのキングが前進しても、ポーンに同じことをする義理はない。

・比喩により思考は頭を柔軟にする。しかし比喩にこだわっていると、型にうまくはまらないものは見えなくなるので、比喩が制約になってしまうおそれもある。

・ゲーム──物としてのゲームではなく、内在するルール──こそが、グローバルなるつぼに初めて投じられた主要な文化的材料だった。

・カルダーノがゲームを覚えたころには、サイコロのデザインは標準化されていた。そのおかげでカルダーノとパスカルとフェルマーが、確率について体系的に考えられるようになった。

・サイコロという物体をより均質に作ることで、最終的にホイヘンスやハレーのような人々が、確率論という新しいツールを使って、人間の死すべき運命という明らかに均質でないものを分析することができた。サイコロはもはや単なる遊び道具ではなくなり、あらゆる予想をくつがえして、考えるための道具になったのである。

・中世のサイコロの均一な形のおかげで、それをつくった人間が確率について新たな角度で考えることができたように、道具は必ず最後には道具の製作者を変えることになる。

・ワトソンのルーツは覚えておくに値する。おそらく地球上で最も進んだ形の人工知能は、クイズ番組のための訓練で教育されたのだ。

・私たちの心はゲームの難しさと予測不可能なところに引きつけられずにはいられない。その心がやがて非常に賢くなり、人口の心をつくることについて考えるようになったとき、自らに課した最初の目標のひとつが、一緒に遊べるマシンを作ることだったのは、当然のように見える。

・「贅沢品」、新石器時代の社会に見られた宝飾品などの小間物として、最初の都市ができるより前から存在した。しかし贅沢な体験はそれまでないものだった。

・コーヒーハウス特有の民主主義は、それ自体が成果であり、次の世紀には政治的民主化に一役買うことになった。

・初期の批評家にとって、コーヒーハウスは道楽と倦怠感の空間、「正しい職と仕事」から男たちが逃げ込む場所のように見えたかもしれない。

・それぞれに支持者と誹謗者がいる。



世界を変えた6つの「気晴らし」の物語【新・人類進化史】

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  • 作者: スティーブン・ジョンソン
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世界を変えた6つの「気晴らし」の物語 新・人類進化史II

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