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『理系バカと文系バカ』 [☆☆]

・他人の情報を鵜呑みにして、その場の空気に流されやすい「文系バカ」。

・「事実」だけにしか興味がないから、小説なんてほとんど読んだことがない。そういう「理系バカ」が書いたデジタル機器のマニュアルなど、小学生の作文以下であることも珍しくない。

・日本は1973年以降、変動相場制となった。この変動相場制では、国内で財政出動しても、その効果がそのまま海外に流れ、他の国の国民を富ませるだけというのだ。つまり、家の中(国内)を暖めようと暖房をつけたはいいけれど、窓が開いていて暖かい空気が外(世界)に逃げてしまうと。

・「文系バカ」は、テレビや雑誌などメディアの情報をすぐに鵜呑みにしてしまい、自分で考えたり、調べたりしない人が多い。

・高機能な機械の数パーセントしか使わないのは典型的な「文系バカ」だ。

・100ミリリットルあたり18キロカロリーで、「カロリーオフ」と表示されている500ミリリットルのスポーツドリンクがある。これを1時間ウォーキングしながら飲むとしよう。するとカロリー的にはトントンなのだ。

・「ビタミンC」の量をレモンで計るのは昭和62年に農林水産省が定めたガイドラインが元になっている。このガイドラインでは「レモン1個をビタミンC 20ミリグラム」としているのだ。

・理系人間は、この「アルカリイオン水」というカタカナを自分の頭の中で言い換えてみる。その結果「カルシウムが溶けている水」という答えを導き出す。要するに「薄い石灰水」ということだ。これが、製造過程で電気を使い、その時に「アルカリ」や「イオン」が関係しているからという理由で「アルカリイオン水」と名づけられた。

・腸内に関しては個人差もあるが、種類にして100以上、数にして100兆個の菌が棲んでいると言われている。重さにすると、なんと1キロ!

・戦国時代は群雄割拠で、誰でも天下を取る可能性があったから、「みんなが平等」という意味で「対称性がある」と言う。ところが、誰でも可能性はあったけれど、結果的に豊臣秀吉が天下を統一した。もはや「みんなが平等ではない」ので「対称性が破れた」と言える。

・宇宙の始まりにおいては、物質と反物質の量が同じで対称性があった。ところが、何らかの理由で物質だけが「大勝」し、反物質は宇宙からほとんど消えてしまった。これは宇宙の始まりにおける物質と反物質の対称性の破れである。

・幅広く色々なものに興味があり、会話の引き出しも多い。ということは色々な話に対応でき、自分から話題を振ることもできるのだ。これはコミュニケーション能力の基本だ。

・理系人間たちを見ていて感じることは、喋ること、書くことなど、コミュニケーションを最初から諦めている人が多いことだ。「理系人間は口下手でいい」「人前でうまく喋るのはそもそも出来なくてもいい」と理系人間を自らイメージし、そのイメージを自分自身で実行しているような気がするのだ。

・「いじってみたいという欲求」だけでなく、本当は「もし最新テクノロジーが使えなかったらどうしよう」という不安もあるのだ。

・メカ好きと、メカに強いかは別問題だったりする。

・「理系バカ」には「映画なんだから、そこは目を瞑らないとお話にならないんですけど」っていうのが分からないのだ。こんな感じではフィクションは全く楽しめず、見る映画はドキュメンタリーだけになってしまう。

・自分の時間を節約するために、人の貴重な時間を奪うのか! 自分の時間が節約できると思って導き出した方法なんだろうが、巻き込まれる方はたまったものではない。

・文系人間は「フェイス・トゥ・フェイス」のコミュニケーションを楽しむが、理系人間はそれが苦手な分、インターネットのブログなどに走りやすい。

・悪口ばかり書いているため、悲しいかなアクセス数が少ない。ネット上でも一方的に一人でやっていると思うとすごい。ネットなのにスタンドアローンなのだ。

・「理系バカ」は詳しく正確に説明することが丁寧な説明だと思っているフシがある。正確に伝えるのと、分かりやすく伝えるのは別物である。

・「私が嫌だと思うことはみんなにも迷惑がかかっているはずだ」という個人的正義なのだろう。こういう個人的な正義を振りかざした人間の些細なトラブルが増えてきている。

・「自分だけ損をするのは嫌だ。自分だけこんな目に遭うのは嫌だ」という心理。

・心霊写真の分析に異常にのめり込む科学者。「光の加減でちょっと顔みたいに見えただけだろう。そう思えばいいじゃん」という妥協ができない。

・これまで世の中になかったものを研究開発する場合は、とにかく色々とやってみないと分からない。もし予め成功することが分かっているのであれば、研究や実験なんてする必要がない。

・1960~70年代ぐらいの科学技術レベルとか経済の仕組みだと、法学部を出たツブシの利く人間が役所に入ってから勉強しても、全体を把握できた。しかし、ある時期から世の中は複雑化し、文系出身の官僚では、経済の動きも科学技術の内容も複雑、そして高等になりすぎて、分からなくなってしまった。

・日本には正面から「数学」や「科学」を扱う理系の番組はほとんどない。これはテレビ局に理系人間が少ないからだろう。人間は誰しも自分を基準に世界を計ろうとする。だから文系人間が「自分が苦手な「数学」や「科学」は視聴者も見ないはずだ」と、誤って判断してもおかしくないのである。

・教科書に書いてあることだけを覚えてもつまらない。旅行のガイドブックを何百回読んだって一回の旅行にはかなわないのと同じだ。

・数学本の醍醐味は計算式を解くことにある。分からないものがないと、かえって困るのだ。全部分かっていることばかりだと、数学の本を読む意味はない。

・わかったフリをして先に進んでいるのではないだろうか。公式を暗記しているから計算はできる。しかし、なぜそうなるかの理由がわからないから面白くない。

・人材の育て方も日本と欧米では違うと思う。欧米では「その人の持っている、いい所をとにかく伸ばせ」という考え方をとっている国が多い。しかし日本では「伸びるものなら伸びてみろ」という感じで潰すのだ。潰して潰して、それでも生き残った奴には「よく生き残ったね」ということになる。

・国家転覆を狙って人を殺すとする。失敗して捕まれば、法律に則って、論理的に裁かれて刑に服することになる。でも、国家を転覆して自分が支配者になってしまえば、誰にも裁かれることなどない。その意味で、人間が作る法律は常に変わり続ける。

・「物理学」と「数学」というのは非常に近い。「物理学」と「数学」というのは「小説」と「ノンフィクション」の違いだと思う。「数学」はある意味自由で、「フィクション」として論理的な整合性が保たれていれば何をしても許される。しかし、「物理学」は「ノンフィクション」だから、現実の世界を描いている。

・CO2、CO2と騒いでいますが、空気中の二酸化炭素が何パーセントなのか知っていますか? 正解は0.04%です。

・温室効果ガスで最も温暖化が進むのは水蒸気だ。それなのにCO2=二酸化炭素だけがクローズアップされるのは、一つに絞った方が分かりやすいからだ。

・要素が10個あったとしても、人々は全てを覚えはしない。浸透させるために、キャッチフレーズにするなら身近で分かりやすいものがよい。「CO2が増えるとホッキョクグマが絶滅します」などだ。

・人間は怒っているときに行動し、別にどうでもよいと思っている場合は行動しない。ということは、物言わぬ多数派、サイレント・マジョリティがいるのだ。

・現在の文法は古典文法が崩れたものだから、知っておいて損はない。古典には、ほんの短い文章の中に感情が凝縮されているため、知っていると表現力が豊かになる。

・奇数は、1、3、5……と順に足していくと、その和は必ずある数の2乗になる。

・たけしさんは、時間が空けば、英語で書かれた算数の教科書(イギリスの小学生用)を読んで勉強しているそうだ。

・実際には「全員の視点」なんてものはない。あるのは個々の主観だけ。本当の意味での客観なんかない。よくいう客観的事実というのは、ただの幻想にすぎない。

・「属人思考」というのは「権威ある人が言っているから正しいだろう」とか「あの人に間違いがあるはずない」とか、理由づけをその人の性質に求めてしまうことだ。



理系バカと文系バカ (PHP新書)

理系バカと文系バカ (PHP新書)

  • 作者: 竹内 薫
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2009/03/14
  • メディア: 新書



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