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『文学少女見習いの傷心』 [☆☆]

・まともに口をきいてくれなかったことに比べれば、「嫌い」と意思表示してくれるだけマシだ。

・翳りのない完璧な笑顔で、わたしとの間にバリケードをはりめぐらした。わたしを、拒絶するために。

・そうやって苦難を乗り越えて、極上の男に育ってくれたらいいなぁって。

・誰かの想いが、誰かを傷つける。純粋な分だけ、胸に突き刺さる刺は鋭くて……。

・本当に怖いのは悪霊でも怪物でもなく、人間じゃないか? ごく普通の、あたりまえの人間が、ある日ふいに得体の知れない怪物に変わる。人としての理解の範疇を超えた、恐ろしいことや残酷なことをしてのける。

・けど、愛情は簡単に殺意や憎しみに裏返る。愛しているからこそ、許せなくなってしまうんだ。

・……愛する人が、秘密を持っていたとき……自分が思うような人間ではないと知ってしまったとき……何故それを自分に隠していたのかと、愕然とするとき……。千切れた死体を寄せ集めるように、哀しみや、痛みや、苦しみや、絶望や――感情が繋ぎ合わさって、人の心の中に怪物は生まれるんだ。

・憧れは痛みを伴いものだから……。大事なものほど、壊してしまうことが恐ろしくて、近づけない……触れることができない……。

・でもきみは、いつも自分が望むようにしか物語を見ない。

・「怪物が流氷に乗って消えたあと、ウォルトンはどうしただろう? 怪物が去ったことに安堵しただろうか? まだ怪物を憎んだだろうか? 恐れただろうか? きみはどう思う?」 どうしよう、わからない。だって、そんなこと『フランケンシュタイン』には書いていない。

・神は決して慈悲深くも公正でもない。自分の権威を犯すものを許さない。

・小さな災いをかぶることで、大きな災いを避けようとした。

・わからない、ということは、無限の恐怖を生む。

・肝心なときに青ざめてただ突っ立っているだけなんて、わたしはどこまで役立たずなの。

・何冊も本を読んだ。知らない世界が開けて、新しい知識を得て、ボキャブラリーだってうんと増えたはずなのに、わたしの口は、あのとき言葉を紡げなかった。

・進めば、また傷つく。でも、それでも――。

・ホラー映画だって、怪物に立ち向かおうと決めたときから、逆転劇がはじまるんです! 怖がって逃げてても、斧で頭をかち割られて血まみれ死体になるだけです! 踏みとどまって、恐怖と向き合った人だけが、生き残ってハッピーエンドになるんです!

・本に書かれた物語が変わらないように、過去は変えられない。起きてしまったことを、今さらなかったことにはできない。でも! 未来は変えられる! 終わってしまった物語のその先に、新しい物語を書き記すことができる!

・憎しみも悲しみも、愛情も、人が持つ当たり前の感情だ。なのに、それが繋ぎ合わさり、ある日突然、怪物が生まれる。わたしの中にも、きっと怪物はひそんでいる。

・わからないものを切り捨てたり、逃げるのではなく、知りたい、近づきたい。そんな気持ちさえあれば――。

・家はどこも古くて昭和が入っていて、居間に、ちゃぶ台があったりする。



“文学少女”見習いの、傷心。 (ファミ通文庫)

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  • 作者: 野村 美月
  • 出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2009/12/26
  • メディア: 文庫



DVD付特装版

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