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『マキャベリー的知性』 [☆☆]

・一人一人に分断された個人は、無力なものである。

・アスペルガー・タイプとは、不器用な対人関係や一方通行なコミュニケーション、こだわりの強さを特徴とするシンドロームで、近年、驚くべき勢いで増えている。

・社会的知性とは、他者に働きかけ、他者をコントロールすることによって、自分の居場所を確保し、自分の望む目的を達成する能力である。

・相手の意図を読み取り、行動を予測し、それに基づいて、相手を出し抜いたり、騙したりする能力が、社会的知性のもっとも中核的な能力と考えられている。

・厳しい社会状況になればなるほど、社会的知性の重要さは増すばかりである。職務を全うしようと努力したり、責任や義務を忠実に果たしたり、身を粉にして働くだけでは、人生は報われないのである。

・狡賢く、要領よく生きた人物が、リーダーとして、あるいは有名人として、真面目に働くことしかできない人々の上に君臨し、その上前をはね、命令を下し、人気者としてもてはやされ、優雅に暮らしているのである。

・倫理観が衰え、損得と力の論理が支配する世界では、真面目に生きようとするだけでは、評価されることも、報われることも難しい。

・まず外見を整え、魅力的な人物を演じよ。

・身だしなみは脳の働きを映す鏡である。

・社会的知性において、もっとも重要な能力の一つは、演じるということである。それは、難しいことというよりも、ある意味、われわれが日々行っていることである。

・非言語的コミュニケーションや共感の能力は、言葉や理屈の通用しない、小さな子供や動物を相手にしたとき、はっきり顕れる。コミュニケーション能力の乏しさを口先の言葉で補っている人では、赤ん坊や動物に接したとき、どう対処していいのか戸惑ってしまう。

・相手によっては、冗談や軽い話を嫌う人もいる。冗談を笑えるためには、社会的文脈や言外の意味が適切に理解できるだけでなく、柔軟な発想や視点を切り替える能力が必要である。そうした能力が乏しい人では、冗談やユーモアが外国語のように感じられ、煙に巻かれたように思う人もいる。

・社会性とは、個体と個体が絶えずコミュニケーションするという性質である。言い換えれば、情報のやり取りをしているということだ。

・年をとるにつれて、自分が何をしようとしていたのか、わからなくなってしまうことがあるが、それは、まさにワーキングメモリーの内容が失われてしまったのである。

・社会的能力に関係が深いのは、音声や言葉のワーキングメモリーである。したがって、社会的能力を高める上では、暗算や図形を書き写す訓練をするよりも、聞き取ったことを書き取る訓練や、聞き取ったことを、自分の音声で再現する訓練の方が、より実践的だと言える。

・仕事ができない人は、すべてにおいてリアクションが遅い。その結果、相手が意欲を疑ったり、不信感を持ったりしやすい。

・意識して取り組むとよいのは、反応を速くするということである。やるべきことはすぐにやるという習慣を確立することが基本である。それを実践することが、実行機能の低下を防いでくれる。

・実行機能の乏しい人ほど、じっくり時間をかけて、本物の英語力をつけようと考え、二年、三年と無駄にしているうちに、年をとってしまい、留学どころではなくなってしまう。

・所詮、人間の脳は、一つのことしか考えられない。二つ以上のことに注意が分散した瞬間に、思考の能率はガタ落ちになる。

・仕事ができない人間ほど、無駄なことをしたがるものである。形式的な手続きや本質とは関係のないところにこだわり、無駄な手順を踏ませようとする。

・形式的な手続きばかりを増やす人は、大抵その人自身、ひどく要領が悪く、実効性やコストパフォーマンスが悪い。仕事のできる人は、常に、無駄な手続きを省こうとする。

・実行機能が乏しい人では、抑制が弱いのである。立ち止まらなければならないときも、すぐに止まれない。うまくいかないとわかっているのに、すぐに止められない。

・ギャンブルや投資で失敗しやすい人、アルコール依存や買い物依存になる人、何にでもはまりやすい人は実行機能が低く、特に抑制に問題がある人が多い。

・パニックになりやすい人は、概して過剰に反応する傾向がある。自分の慌てた反応が、さらに混乱を増幅してしまう。

・判断の悪い人ほど、すぐに決断しようとするから余計うまくいかない。決断を下すまでに、情報を収集、整理し、時間稼ぎをするのも重要な判断なのである。

・個人はそれぞれ尊厳を持った独立の主体であり、何事にも制約を受けることなく、自分の責任で自由に振る舞う権利を持つという思想は、それなりに立派なものであるが、それを鵜呑みにして信じたとしたら、さまざまな摩擦を生じ、やがて社会からはみ出してしまうかもしれない。現実は、違う原理で動いている。

・最初の親切はテストだと言える。それに対して、あなたがどう振る舞うかを相手は見ているのである。あなたがその親切に甘えて、恩知らずに振る舞えば、あなたは「常識が通じない相手」と見なされ、その次から相手にされなくなる。

・非行や犯罪にかかわる人たちのうち、大きな部分を占めるのは、誘いを断れないタイプの人たちである。このタイプの人は、元々それほど悪い人でないのに、いつのまにか犯罪の共犯者になってしまう。

・口の達者な相手の頼みを断る秘訣は、理屈で対抗しないことだ。そのために、もっともいい方法は、結論をポンと先に言うことだ。断る理由を説明しようとしてはダメだ。「なぜ?」「どうして?」と理由を求めてくるだろうが、一旦断り文句を言ってしまうと、それで流れが決まることは多い。それでも、しつこく食い下がってくる場合も、「悪いけど」「ごめん」と繰り返せばいい。口の達者な相手に、断りの理由を挙げて納得してもらおうとすると、逆に説得の手がかりを与えてしまう。

・社会的知性の乏しい人では、自分を被害者を考え、迫害者と被害者という視点で事態を見てしまいがちである。そうなると、ますます周囲との関係はギクシャクし、対立してしまう。

・人間の行動というものは、その人の性格や過去の経験や信条といったものを考慮して初めて、理解できるものである。

・「心の理論」の能力に磨きをかけるためには、まず、自分の気持ちではなく、相手の気持ちに関心を持ち、それを感じ取り、推し量ろうとする姿勢が大切である。

・心を読むのが得意な人では、それは当たり前のこととして、絶えず自動的に行われているが、それが苦手な人では、相手の心の動きというものに対する関心自体が乏しい。

・弱っているものを、甘い言葉で慰めていると、いつまでもめそめそ泣き続ける。

・成功する人間と、失敗する人間の大きな違いは、予測する能力自体よりも、むしろ、その予測を活かす能力にあるようだ。成功する人間は、自分が本当に確信できる予測に基づいてのみ、行動を起こす。十分確信が持てないときは、行動することを控える。

・渦中に呑み込まれる前に、こうなったらこうするということを予め決めておいて、その通りに行動することによって、判断が状況のプレッシャーに押し流されることを防ぐ。

・社会的知性とは、目先の利益ではなく、長期的な利益を計りながら、将来の見通しをもって行動する能力である。
・すでにもてはやされているものを追いかけていたのでは、大きな成功は望めない。

・自分の本音につながって、それを口に出して言ったり書いたりすることが、こうなりたい自分というものを育てていき、本当にそういう自分を実現していくことになる。

・未来を語ることは、その人が何をしたいと思っているかを示す優れた自己表現である。

・成功した人間は、常に夢を語ってきたという人がとても多い。堂々と自分の夢を語ることが、自分とは何者で、何を目指しているのかを、自分自身に対しても、周囲の人間に対しても明らかにしていく。

・弱者が強者に勝利を得る方法は、一つだけ。一点突破である。ユニークなこだわりや一貫したテーマを持つことも、ちっぽけな個人が社会的成功を収める上で、理にかなった戦略だと言えるだろう。





マキャベリー的知性 危機の時代を生き抜く社会的知性の磨き方 (アスキー新書 145)

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