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『ブギーポップ・アンノウン 壊れかけのムーンライト』 [☆☆]

・あらゆる願望には表と裏がある。果てまで到達した願望は必ず裏返しになる。美味しいモノを食べたいという願いはすぐに満腹という限界に到達し、もういらないという放棄に至る。

・人間の究極の願望は、実はもう叶ってしまっている──誰でも思っている。いつでもそう考え続けている──「生きていたい」と。

・誰だってそうなんだ。どんな人間でも、いつでも世界の敵と戦い続けている。本人が自覚しようとしまいと、ひとつひとつの小さな決断が世界の運命を決めてしまっているのさ。

・我々の最優先事項は何よりもまず、情報だ。生きて帰ってきて、相手のことを他の者に教えてもらわなきゃならんのだよ。戦えばいいってもんじゃないんだ。

・できもしないことを無理にやろうとして、結局なんにもできなかったりするのも無責任じゃないの?

・いつまで言い争ってんのよ? どうでもいいでしょ。なに、そうやって優劣を競ってなきゃ落ち着かないの、あんたたちは。

・鉄格子から窓の外を眺めたとさ。ひとりは泥を見た、ひとりは星を見た。

・そういうのをいちいち待っていたら、誰も、なんにもできないわよ。ついて来れない人、素質のない人は、ある程度は犠牲にするしかないのよ。

・犠牲はやむを得ない、それを認めないと話は始まらないわ。そうしないと積極的に私たちを食い物にして、犠牲にしようとする世界に踏みにじられるだけよ。

・敵を容赦なく殺すのに、家族や友人にはとても優しく屈託のない、ふつうの人間であるというのは、ほとんどの歴史上で当たり前の人間像だったのだ。戦闘恐怖症などの、殺人や戦争に晒されると精神に異常をきたすという状態はあくまでも現代的なものである。

・現代の戦場で人がおかしくなるのは孤独だから。故郷から遠く離れて、国家の大義などというような身に染みない理由で戦わされるからおかしくなるのである。

・人が「ここは霊的な場所」とか言って他と区別している場所には、実はそういうものが少ないのではないか。他のところではあまりにも充満しているので気がつかれないが、それが少ないところに行くと、急に何かがいるように感じるのではないか。

・絶望から死ぬ人々には世界から逃避したいという気持ちがあるのだろう。自分がこうあるべきだと思う理想の世界と、現実の世界がかけ離れているから、そこから逃げたいと思うのであろう。もしも世界が彼らの思うようなものであれば、死を選ぶ必要などないからだ。

・別に彼らに夢がなかったのではなく、曖昧すぎて形にならなかったのだ。そしてもうひとつ、あんまり夢に本気になりすぎると、それが駄目だったときに絶望しか残らないので、賢い彼らはそれを避けるためにその辺をぼかしていたのだ。





ブギーポップ・アンノウン 壊れかけのムーンライト (電撃文庫)

ブギーポップ・アンノウン 壊れかけのムーンライト (電撃文庫)

  • 作者: 上遠野 浩平
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2011/01/06
  • メディア: 文庫



タグ:上遠野浩平
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