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『GOSICK RED』 [☆☆]

・カチッとした四角い椅子は、背もたれがズボンプレッサーになっていて、いまも通勤用ズボンが二枚の板にシッカリ挟まれている。

・家賃、食費、それに電気代などというくだらん物質的課題(マテリアル・タスク)のために、よくもそんなにあくせく働けるものだ。

・恩はありがたいものだが、受けたほうには感謝とともに負い目も残ってしまうものだ。おそらく、優しい心の持ち主であるほどに。

・例えばだが、君がわけもなく猫を怖がっているとする。そこでカウンセリングを受け、自分でも忘れていた過去の記憶を繙く……。すると……思い出すのだ。子供のころ、猫にひっかかれて恐ろしい思いをしたことを。すると、たまらなく怖い動物がいるという「理由のわからぬ恐怖」を、子供のときの事件のせいで苦手だという「ありふれた不幸」に軽減することはできる。

・ある患者の中に眠る才能──センス──神ではなく悪魔からの暗黒のギフト──を探し当てて、邪悪な夢を現実にしてやるのです。

・嗜虐的な人間、良識の仮面の隠された真のサディスト、人を殺める夢を持ちたがるタイプの者は、総じて……自分がいたぶられることをなにより恐れるものなのだよ。

・人は……生者からは逃げることはできる。遠く、遠くへ行けばよい! しかしな……死者からは逃れることはできんのだぞ……! けっして、けっしてだ! なぜなら、おまえという人間と深く関わった死者はいつしかおまえ自身と同化してしまうからだ。死者の魂もおまえとともに旅をするからだ!

・なにしろ根が善人だろうからな。思考回路もわかりやすいというものだよ……。比べれば、悪意の魔の手のほうがずっと予測困難なのだ。

・人間は同じ善を共有しながらも、一人一人がちがう悪を隠し持って生きる社会の獣なのだろう。





GOSICK RED (単行本)

GOSICK RED (単行本)

  • 作者: 桜庭 一樹
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2013/12/25
  • メディア: 単行本



GOSICK RED (角川書店単行本)

GOSICK RED (角川書店単行本)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2013/12/25
  • メディア: Kindle版



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