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『ブギーポップ・チェンジリング 溶暗のデカダント・ブラック』 [☆☆]

・多かれ少なかれ、誰にでもある。そして肝心なのはその濃淡の差だ。薄いものは濃いものに染まってしまって、主体性を失う。

・闇の濃いものは他の薄いものを従えて、自分の意のままにさせることができる……もっとも世の権力者は、逆に周辺の者たちの闇に染まってしまって、自分でもなんでそんなことをしているのかよくわからないでいることが多い。

・常識が正しいことで、わたしたちは得をする面があるから。メリットがあるから従っている──でもストーカーはそうじゃない。彼らは常識に従って得をすることがない。損するだけだと思っている。

・おまえがこいつから眼を逸らせないのは、本能的に危険を感じているからだ。野生動物が正体不明の者から眼を逸らせないのと同じ──自分から視線を外したら相手に喰われる──そう感じているから。

・世の中にはそもそも最初から「善」なんてものは存在しない。だから「白」も実はない。あるのはただ「黒くないところ」だけだ。善というのはつまるところ、悪でない部分にすぎない。

・おまえだってさっきからずっと思っているじゃないか。他のくだらない連中とは一緒にされたくないって。世界ってのはそのくだらない連中で満ちあふれているところなんだぞ。そんなものをおまえは救うのが当然だと思っているのか?

・どんな人間でも、自分の心の王なんだよ──ただ、その支配の仕方が効率的な善政なのか、それとも無駄だらけの悪政なのか。その違いがあるだけだ。王であることには変わりないんだ。自覚していようといまいと、王であることをやめることも地位を捨てることもできない。

・自分のことをひどく嬉しそうな眼で見てきたのが、なんだか……とても恐ろしい感じがした。それは喩えるなら、罠に向かってまっすぐ獲物が近づいてきているのを見つめる猟師のような……。

・君たちは自覚することもないけれど、実際のところ人間に自由意志なんてものはほとんどないんだ。大体の人間は、周囲の状況やなんとなくの雰囲気に流されて、人生を適当に決めてしまっている。

・どうせ流されて、適当なところに落ち着くしかないのが人生だけど、あるいはそこに君自身の意志を少しは反映させられるかも知れないよ。自分がどれくらい「自動的」になってしまっているか、それを自覚できさえすれば。

・どうでもいいことだったから。問題にするほどの価値もなかったから。ちょっとばかり不快であったとしても、それをわざわざ相手にして始末するのは面倒くさい──ただそれだけの理由だったのだ。

・つい影って黒じゃないのと思ってしまうが、影というのは光が当たっていないところ、色彩が薄れているところなので、影自体には色など存在しないらしい。

・ありとあらゆる所には影があるんだそうだ。それはそうで、光の強さは外だとか部屋の中だとかで違うわけだが、そのときどきの色の違いとはすなわち影なのである。





ブギーポップ・チェンジリング 溶暗のデカダント・ブラック (電撃文庫)

ブギーポップ・チェンジリング 溶暗のデカダント・ブラック (電撃文庫)

  • 作者: 上遠野 浩平
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2014/11/08
  • メディア: 文庫



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  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2015/01/08
  • メディア: Kindle版



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