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『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー』 [☆☆]

・書店員が商品の中身に精通する必要はなく、ただ広く浅い知識があればいい、と考えているそうだ。

・あるジャンルに精通している人は、まったく知らない他のジャンルの本もすぐ判るようになる。

・上っ面だけの温くてうっすい漫画好きも書店員としては使い物にならない。

・本来は初版に普遍的な価値はない。ただ、それでも何となく初版がいいもののように感じる人が現れたら、根拠なく値打ちが生まれる。幻想が生む価値だよ。たいていの場合、初版が一番たくさん世に出回るんだから、一番珍しくないんだけどね。

・スピンが栞にするため付けられている紐だということはバイトを始めてから知った。

・自分が好きなものにさえ金を払いたくない人間がいるんだよ。本人がよっぽど安い人間なんだろうな。

・タイトルや本の佇まいから中身がうっすら見えてきたりする。これがまたいいんだな。その境地に達するのも快感だ。

・膨大な種類の本を片っ端から読んだとしても、海の水をコップで掬うようなものさ。それを虚しく思ったわけじゃないけど、僕は海の水を掻き出すことはせず、潮風に吹かれて楽しむことを選んだ。

・時として、読書は人を頑なにする。自分の信念や快楽原則に沿ったものだけを選べば、心が狭まることもある。

・一分の一の面積に全面的にごはんが敷かれ、ただしまんなかに梅干しが一個かろうじて埋めこまれていた。その梅干しも木曜日にはなくなり、完全なる銀世界が実現する。

・意味や刺激なんか二の次の、つづけること自体を目的とした会話。そういうものがあってこそ、たぶん夫婦っていう本来まったく別々の人間による共同のいとなみは長くつづくんだ。

・完璧そうで、実はそうでもない。いや、ちょっとヌケてるところまで含めて、彼女は完璧だった。

・だけど、がんばるってどうすることだったか、忘れてしまった。どうしても思い出すことができなかった。がんばろうとすればするほど、何かが間違っている気がした。

・大きく事が動いたら、人の感情も動いて、それに感動するのは当たり前だと思っていたんです。大きなことは起こっていないのに感動させられる話のほうが、素晴らしいじゃないかって。





大崎梢リクエスト!  本屋さんのアンソロジー

大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー

  • 作者: 大崎 梢
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2013/01/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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