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『14歳の心理学』 [☆☆]

・「ぶよぶよした醜い身体になりたくない」 とくに身体的な女性性を拒否する拒食症の患者には、理系の課目や爬虫類や鉱物などなるべく非人間的な対象やかりそめの趣味を偏愛する人も少なくありません。

・世俗や打算を軽蔑し、道徳のスタイルに純粋さや美を感じ、そんな自分がまわりから浮いていることに、孤独感と劣等感、そして優越感を抱く…。

・何らかの理由で現実にうまく適応できない子が「ここではないどこかに行けば、なんとかなるかもしれない」と別の場所や未来に期待しづらくなっている。

・よほど強い意志をもっていない限り、「私は他の人たちとは違うけれど、いつかわかってもらえるときがくるだろう」とマイペースを続けることはできないでしょう。

・自分で考えて自分で決めたい、という気持ちのはじまり、心理学ではこれを「自我の芽生え」と呼んでいます。

・自分より先に「こうしなさいよ!」と決めてしまう大人は、せっかく誕生した「自我」を壊しにやってくるように見えるのです。

・犬は、ご主人さまの行くところについて行ければ、それで自分もうれしいのです。そこがどこであるか、どれくらい居心地がよい場所であるかは、ワンちゃんにとっては関係ないのです。

・フェリー事故の場合、後から研究者が分析したところによると、命が助かるかどうかの分かれ目は「集中力」と「パニックの起こしにくさ」だったそうです。

・「若者は変わったか…」この問いは、答えは永遠に出ないでしょう。それは、ひとりの人間が自分の目で「若者の変化」を観察できるのはせいぜい数十年間であるからでしょう。さらに、自分もその間、加齢しているので「定点観測」が不可能であるからです。

・「北朝鮮の態度は許せない」とその国への怒りをあらわにしました。しかしそれは、「もし私の家族が拉致されていたら」といったきわめて私的な範囲での想像に基づく怒りであることも、認めざるをえない部分があるのではないでしょうか。

・「等身大の範囲の想像で感情的にしか反応できない」という気持ちもやはり、「現実感の喪失」だといえるのではないでしょうか。なぜなら、「現実」とは「ごく身の回りの世界」のことだけを指すのではなく、また単なる感情的な反応でもないからです。

・「現実感」がないということは、自分以外の世界や出来事、さらには自分自身も「傍観者」だとしか思えず、「当事者」だという意識がもてないことです。

・完全に孤立した存在のままではその純粋さややさしさが評価されることはなく、自分でも確認することはできません。ですから必ず、「ピュアであること」を保証してくれる他者の存在が必要になってくるのです。

・ボランティアや医療・福祉などの仕事につき、自己犠牲的なまでに献身的に働き、弱い者に尽くすことによって、周囲から掛け値なしに「ピュアでやさしい人」という評価を得ることも、不可能ではないでしょう。

・私の「美容整形」は、「美しく変身して華やかな人生を歩みたい」という願望に基づいた一般通念的なそれではなく、むしろ犯罪者が「顔を作り替え、正体や属性を隠して逃走しよう」と考えるその心性に近いのかもしれない。

・私は実感したのだ。美容整形に得られるのは「自信」ではなく「安堵」であること。言い換えれば、美容整形とは「自分の顔を獲得する」作業ではなく、「自分の顔を手放す」作業であるのだ、ということを。

・「努力して話したり聞いたりしなくてもわかりあえるはず」とコミュニケーションに対する楽観視が、トラブルや失意を引き起こしていると考えられる。

・娘を尊重している親なら、まずは「おかえり」とその帰宅を歓迎するはずです。「遅かったね」と尋ねたりとがめたりするのは、それからのことです。ところが、「おかえり」の言葉も笑顔もないまま、いきなり、「何時だと思ってるんだ」と否定的なセリフを口にしてしまうものです。





14歳の心理学 (中経の文庫)

14歳の心理学 (中経の文庫)

  • 作者: 香山 リカ
  • 出版社/メーカー: 中経出版
  • 発売日: 2006/09/01
  • メディア: 文庫



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