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『なぜ部下は「言い訳」するのか』 [☆☆]

・言い訳が多いのは、どんな人か。典型的なのは、自信がなく責められることを極端に恐れるタイプだ。

・一切何も説明しない。的外れな批判にさらされても、いちいち言い訳するのは見苦しいということで口を閉ざす。そのために損をすることがあるが、損得勘定よりも潔さの美学を重視するようなところがある。

・「ここはきちんと言い訳をしておかねば」というときと、「ここは言い訳せずに謝るだけのほうがいい」というときの区別をすることが必要だ。

・「お客様の機嫌を損ねてはならない」「お客様の満足度を第一に考えなければならない」ということで、生徒やその保護者のゴネ得がゴネ得が目立つようになった。

・ずるいことをしたときも、誰かをいじめたときも、人に迷惑をかけるようなことをしたときも、誰だって何らかの事情を説明することはできる。だが、それでは状況のせいにしたり、他人のせいにしたりして、自分の責任を感じない心が育つばかりではないだろうか。

・自分のは無能であってはならない、有能さを示さなければならない、といった思いばかりが先走るため、言い訳ばかりする自分の見苦しさに気づく気持ちの余裕がない。

・なぜこのタイプは、被害妄想的に人から責められることを怖れるのか。それは、自分の中に人を責める気持ちがあるからだ。本人自身の中に秘められた攻撃性がある。それで、ちょっとしたことでムカついたりするため、きっと人もムカついて攻撃してくるだろうと恐れ、身構える。

・今の若い連中はすぐに言い訳をするという上司の中には、「どういうことだ?」「どうなってるんだ?」と追及することによって、言い訳をしなければならない状況に部下を追い込むタイプが多い。つまり、上司が言い訳をさせているのである。

・本当に自信のある人は、偉そうな態度を取ろうとはしない。わざわざ偉そうに振る舞う必要がないからだ。

・精神分析でいうところの投影の心理メカニズムが働いている。投影というのは、自分が感じていることを相手が感じていると思い込んだり、自分が考えていることを相手が考えていると思い込んだりすることである。

・自分が何かと言い訳をして責任逃れをしようとする上司は、部下も同様に責任逃れの言い訳をすると思い込む。

・仕事の成果は、能力やスキルで決まるのではない。モチベーションで決まる。能力やスキルを充分に発揮するかどうか、能力やスキルをどこまで開発していくか、それを決めるのがモチベーションだ。

・上司は、「どうなってるんだ!」とか「どう思ってるんだ!」とか言いながら、実は説明など求めてなくて、謝罪の言葉や反省の言葉を求めている。そこのところを汲み取れないと、ちぐはぐな応答で上司を苛立たせることになるのである。

・自己主張を嫌い、場の雰囲気を良好に保つことを最優先する日本社会では、何か問題が生じたときは、言い訳するよりも「自分が悪い」と表明し、謝罪しなければならない。

・双方が「自分が悪い」と表明し合うことで、場の雰囲気がよくなるのである。「お互い様」というのが、日本人が好む落としどころだ。

・自分の非を認め、言い訳せずに謝ったほうが身を守れるのに、自己防衛のためにと必死に自己主張し、言い訳をして、事態を悪化させる。そんな構図がみられる。

・「言い訳するな!」が口癖の上司は、部下に対して毅然とした態度を示しているつもりかもしれないが、部下からは「しようもない上司」として軽んじられていたりする。

・モチベーションの高い人は、成功も失敗も自分のせいにする傾向が強い。これをもう少し詳しく分析すると、成功したときは自分の能力・適性・努力・スキル・コンディションのせいにするが、失敗したときは自分の能力・適性のせいではなく、努力・スキル・コンディションのせいにする。

・失敗が努力・スキル・コンディション不足のせいなら、もっと努力したりスキルを身につけたりコンディションを整えたりすればよいことになり、モチベーションは維持しやすい。努力やスキルやコンディションというのは、能力や適性ほど固定的なものではないからだ。ここがポイントになる。

・できる上司は、そんな言っても仕方のないことは言わない。終わってしまったことだ。「なぜ」「どうして」と責め立てても意味はない。悪者探しをしても、モチベーションは下がるばかりで、何もよいことはない。





なぜ部下は「言い訳」するのか

なぜ部下は「言い訳」するのか

  • 作者: 榎本 博明
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2013/12/18
  • メディア: 新書



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