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『森籠もりの日々』 [☆☆]

・災害が起こったときに、非常に局所的で、短期的な政治采配を国民は望みますが、それよりも必要なものは、100年後を見越した政策でしょう。

・市民や庶民の味方になりたくてしかたがないのが、マスコミかな。

・読み手側からすれば、ちょっとした教養を求めているだけですから、深さはいらない。

・怒ってしまうと、ミスが減る方向ではなく、ミスを報告しない方向へ進む危険が(特に文系社会に)あって、かえってその方が問題が大きくなる。

・日本のメーカは、最初は「安さ」で世界進出したのに、いつの間にか「高品質」に拘るようになり、高くても品質が良ければ、きっとユーザに理解される、という「願い」を抱き続けてきました。気がつくと、家電メーカはほぼ全滅に近い状態。

・言葉を言葉の内容のとおりに受け取ります。気持ちとか意気込みとかを読み取ろうなんて、超能力者みたいなことはしません。

・天井照明は、天上が低い日本の住宅ならではなのです。

・個人を非難せず、悪いと思うものは、法律を作る方向へ働きかける、ということです。

・一般に、商売の調子が良いときには、自分の才能だと思い込み、調子が悪くなったら自分以外の環境のせいにする、といった傾向が広く観測されます。これを逆に(よいときは環境のおかげ、悪いときは自分のせい)考えられる人が、成功するように見受けられます。

・近い将来、自動車にはエンジンがなくなるかもしれません。それでも、マニアはエンジンの模型で遊ぶことでしょう。モータよりはずっと面白いからです。どうして、そんなことが断言できるのか、というと、今でも蒸気エンジンで遊んでいる人がたくさんいるからです。

・安価で身近なおもちゃを与えられて、「ラジコンってこんなものか」と思ってしまうから、誰もそれ以上手をのばさない。面白さを知らずに終わってしまう。

・初心者向けの製品は、初心者を増やしますが、初心者を育てることはない。

・何から手をつけたら良いのかわからない状態とは、なんでも良いから手をつけた方が良い状態のことである。

・昔読んだある書物には、日本人に対する比喩で、「別荘で育ったおぼっちゃん」と書かれていたものがありました。

・かつては、たまたま日本の中小企業が活躍できる世界経済事情でしたが、今はそうではない、ということです。

・内緒を教え合うことが、日本では「仲間意識」を育む儀式となっているので、言わなくても良いようなプライベートまで、こっそり語ることで、友人のレベルを上げようとします。

・人の技に頼った生産方法はやめましょう、という方向へ技術は進むのです。誰がやっても確実なもの、ロボットでもできるものへとシフトしていくのです。

・子供たちは、小さいときからAIと対話して成長するようになり、親しみも湧いてくる。すると、だんだん人間の意見よりもAIの言うことを信じる若者が増えます。

・年寄り向けに記事を書き、番組を作る。そういった立場からいくら若者に向けて発言しても、理解してもらえない。

・言葉探しをするならば、漢和辞典の方が適切です。ちょっと変わった熟語があって、ときどき文章にそういったものを入れるのが、インテリの嗜みだったりしました。

・大人が子供に対して、自尊心を持たせようと教育するとき、その教育のし方が間違っているため、自尊心のある人間に育たず、ナルシシストになってしまい、人に迷惑をかける人間になりがちだし、あるときは犯罪者になる。

・その下品さを、年寄りは応援してくれるかもしれませんが、若者は引くのではないでしょうか。若い人は、年寄りよりも確実に上品だからです。その理由は、かつてより上品な社会で育っているからです。

・将来、週休3日になって、もう1日休日が増えると思いますが、その場合、休みになるのは、金曜日か月曜日か、どちらでしょうか。それとも、水曜日かな?

・建物が劣化するよりも早く、用途が消失してしまう時代になりました。

・最近はドローンの事故がニュースにならないようですけれど、事故が減ったとは思えません。たぶん、マスコミがドローンを使う立場になったので、都合の悪いニュースを流さないのでしょう。

・メカニカルなものでは、日本に一日の長があるようです。ただ、ジェットエンジンなど、新しい分野では台湾が良い製品を作っていて、日本はかないません。日本は技術力が高いのではなく、単に経験値が高いだけだった、ということがわかります。

・システムというのは、その中で最も悪い箇所によって全体の性能が決定する。

・具体的なものは「知る」、抽象的なものは「わかる」、という違いがあります。

・モラルや常識で周囲から監視され、すぐに摘発され、言いつけられ、晒されて炎上するようになりました。つまり、一部のお上からの支配ではなく、市民レベルの支配になったということです。支配層が広がった、ともいえます。

・どうしてキセルというかは、両側が金属で、途中が木製だから、途中に「金がない」ということなのです。

・明日死ぬと思って行動し、永遠に生きられると思って考える。

・お腹が減っている方が体調が良いし、仕事もできるし、頭も働きます。現代人は、絶対に食べ過ぎていると思うのです。

・最近の日本は、新しい日本語を作ることを、ほとんど放棄している気がします。全部英語のままになっているからです(発音は日本風になりますが)。

・無関係なものを無視しない姿勢とは、つまり好奇心だと思われます。



森籠もりの日々

森籠もりの日々

  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/07/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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  • メディア: Kindle版



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