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『書く力 私たちはこうして文章を磨いた』 [☆☆]

・正しいことを言うときは、少しひかえめにするほうがいい。正しいことを言うときは、相手を傷つけやすいものだと気付いているほうがいい。

・「ああ、なるほど、面白いな」と感心するのは、その子が家族と交わした会話や学校での出来事など、半径二、三メートルの世界について書いた部分がほとんどなのです。

・読者は「自分の知らない話」を面白がるものですよね。実は、その書き手にとって「すごく身近な世界」というのは、新聞記事やテレビのニュースで報道されたりしませんから、読者にとっては「自分の知らない世界」、つまり新鮮な情報になる。

・NSAはアメリカ国内でも長い間存在が秘匿されていて、No Such Agency(そんな組織は存在しない)の頭文字だとジョークで言われていたことがあるんです。

・新聞の世界では、「中学生でもわかるように書く」というのが一応の目標になっている。

・政治家を批判するときに、口から唾を飛ばして激しく怒ると、読者はその政治家の味方についてしまう。厳しく批判したいときほど、8割くらいの力に抑える。すると、「手ぬるいな。もっと怒ってもいいんじゃないか」と、読者が起こる側にまわるんです。

・「入学式には桜の花」というのは、教科書の編纂者が、「東京の学校の入学式」だと意識せず、「日本の」学校の入学式だと信じていたのではないか。

・ある「有識者」が、四月入学の死守を主張して、「入学式は、やっぱり満開の桜の下で行なわれないと」と発言したのですから。

・普通は、決闘や喧嘩の場面を描写しようとすると、どうしても「殴る」や「蹴る」という動詞を使ってしまうものだと思いますが、それをしない。「バンドが円を描き、帽子が飛び、小石が降った」というように、陳腐な言葉を使わずに、そこで起きた出来事をまるで画面で見ているかのように伝える。

・「簡潔に書く」ということと、「とにかく短く書こう」ということの間には、大きな距離があるということですよね。「短ければいい」というものでもない。

・大江健三郎サンも恥ずかしい。大江サンの場合は、わかりきったことをわかりにくく書いているのが恥ずかしい。

・「ものは言いよう」と言いますが、「ものは言わせよう」でもあります。基本的に、新聞記者というのは、「人に言わせる」ことで成り立っているとも言えますよね。

・「ど真ん中」という言葉も、関西言葉です。関東の人は「真ん真ん中」と言っていたはずなんですが、「ど真ん中」という人は本当に増えてきましたね。

・固執してはいけないときに固執するのが「こだわる」本来の意味なのに、今は「妥協しないで取り組む」の意味で使われています。

・失敗談というのは、その書き手や話し手が、その失敗について、心の中で解決できていないとダメだということです。コンプレックスになっているような失敗談を話しても、場の空気が悪くなるだけなんですね。



書く力 私たちはこうして文章を磨いた (朝日新書)

書く力 私たちはこうして文章を磨いた (朝日新書)

  • 作者: 池上彰
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2017/01/13
  • メディア: 新書



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