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『仕事に効く教養としての「世界史」』 [☆☆]

・傭兵政策は、一般に、強力な統一国家が成立したら破綻します。小さい国が争っているからこそ傭兵の価値があるわけで、統一国家が成立したら傭兵のニーズはなくなります。

・ドイツでルターの宗教改革が起こり、ローマ教会は西ヨーロッパで大量の信者を失ったので、その穴埋めは新大陸やアジアで行なうしか道がなくなりました。それでイエズス会を先頭にしてアジアに押しかけてきた。

・仏教とは、ブッダの教えだけではなく、お寺をつくるとか、仏像をつくるとか、一つの最新の技術体系です。お寺も仏像もなければ仏教は成り立たないので、そういう技術の体系が6世紀を通じて全部入ってくるわけです。

・エジプトでは石に彫った文字が残りました。こうしてメソポタミアやエジプトの歴史はかなり残りました。一番わからないのはインドです。なぜわからないかと言えば、インドでは、特殊な椰子の葉に、文字を書いていた。

・どの文明でも文字を発明するのですが、それを何に書いたかということが実は大きい。筆写材料の開発は、偶然に左右された要素も大きい。メソポタミアには粘土しかなかったわけですから。

・封建制度は自分の信頼する子分を地方に送り、税金さえ送ればあとは何をしてもいい、すべて任せるというシステムです。

・大洪水を治めた人が中国の最初の王様になって、夏王朝を開いた。この話が、どのような歴史的事実を反映しているのかと言えば、実はBC500年頃から始まる戦国時代、鉄器時代の大高度成長時代の史実を反映しているのです。鉄器を使ってひたすら山を切り開いて、木を切り倒す。そうすると何が起こるかといえば大洪水です。

・なぜ、商の時代にリアルなサイが描けたかと言えば、そこにサイがいたからです。黄河のほとりには鬱蒼とした大森林があって、そこにはサイやトラが棲んでいた。だからこそリアルな姿を青銅器に彫ることができた。

・日本からアメリカへの留学生は2万人を割り込んでいます。日本と中国、どちらが将来アメリカ人の友人を数多く持つことになるのか。外交は友人の頭数という学者もいます。

・宗教は現実には救ってくれない。けれども心の癒しにはなる「貧者の阿片」なのです。いつの世も貧しい人が大多数ですから、「貧者の阿片」の需要は多い。宗教は盛んになります。

・清く正しく貧しい人々は、ともすれば、狂信的になりやすく、偏屈になりやすい。

・昔の仲間の法家とか、国家の建て前となる思想を構築して、人民にアジテートしている儒家、それに対してデモを行なっている墨家とか、彼らのことを知識人は、みなどっちもどっちだとクールに見ている。そして、彼らは老荘思想に流れます。

・儒家は阿保らしい、墨家も子供じみている。法家も法家で了見が狭いやつらだ。俺は千里をひとっとびする大鵬に乗って、世間を見下ろすのだとかいって、老子や荘子の世界に遊ぶわけです。

・法家は霞が関、儒家はアジテーション、墨家は平和デモ、それを冷ややかに見ている知識人は道家というように、棲み分けていたのではないか。

・宦官は遊牧民の伝統です。遊牧民が家畜をコントロールする時には、去勢という方法を採ります。したがって宦官という発想自体が、遊牧民でなければ生まれないのです。

・ドイツの勢力が分割されて、支配権がバラバラになったということは、その頃から力をつけてきたハンザ同盟、北海の商人たちにとっては好都合でした。商売は、国が分かれていた方がやりやすい。

・一般に北に住む動物は白熊もそうですが、日照時間が短く温度が低いので色が白くなり、体が大きくなります。

・北の動物が大きいのは、熱を逃がさないために、体重当たりの表面積が狭くなっているからです。

・これは世界共通ですが、海で交易を行なう人々は、フェアなトレードが成り立つときは商人であり、アンフェアなことをされたら海賊になるのです。

・北のアメリカと南のアメリカでは人の移動が少なく、交易が難しかった。人間は刺激がないと知恵は生まれません。南北アメリカでは、ユーラシアに比べてなぜ文明の始まりが遅れたのか、その大きな要因は人の移動が困難だった、生態系が閉じられていたという点に求められると思います。

・もともと純粋な生態系などありません。犬も猫も豚も牛も馬も、元々世界中にいた動物ではありません。

・人間は賢くない。頭で考えることはそれほど役に立たない。何を信じるかといえば、トライ・アンド・エラーでやってきた経験しかない。長い間、人々がまあこれでいいじゃないかと社会に習慣として定着してきたものしか、信ずることができない。

・日本で保守と言われている人たちは、ヨーロッパの基準ではクレイジー(過激派)に近いと思う。要するに、社会を少しずつよくしようという地についた考え方が見られない。イデオロギーが優先になっている。

・真の保守主義にはイデオロギーがないのです。人間がやってきたことで、みんなが良しとしていることを大事にして、まずいことが起こったら直していこう。それが保守の立場です。

・フランス革命やアメリカ革命はイデオロギー優先です。自由・平等・博愛とか憲法を旗印にしています。それは確かに頭で考えたら正しくて素晴らしい思想には違いありませんが、やはり人工国家的で限界があるのではないでしょうか。

・今のアメリカの強みは、世界中から優秀な留学生を集める力にあると思います。現在100万人近くいます。100万人が1000万円を持って入国してきたら、それだけで、10兆円の有効需要が生まれます。これだけでGDPが1%増えます。

・西洋のGDPが初めて東洋を凌駕したのは、実はアヘン戦争以後のことでした。アヘン戦争は東洋の没落と西洋の勃興との分水嶺だったのです。

・日本の幸運は毛沢東のおかげです。もし蒋介石が北京に残っていて、共産党政権が成立していなかったら、アメリカは日本を歯牙にもかけなかった可能性があります。

・半藤一利さんが、どこかで「明治維新の成功は毛沢東が早く死んで、�讃�燭�瓩�⇔呂魄�辰燭海箸砲覆襦廚罰綰砲覆気辰討い泙靴拭L啾�譴論抄仁汗垢如�讃�燭和腟彿殕�未任后��

・1週間に一度でもいいから英字新聞を読む。タイトルだけでもいいのです。タイトルを見るだけでも、日本とはかなり事件の扱いが異なるので、価値観の違いを知ることができます。



仕事に効く 教養としての「世界史」

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  • 作者: 出口 治明
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  • 発売日: 2014/02/22
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