So-net無料ブログ作成
  • ブログをはじめる
  • ログイン

『欲望の資本主義 ルールが変わる時』 [☆☆]

・「答え」そのものではなく「ヒント」なのがミソである。教科書のように、主流派の経済理論だけを「正しい」答えとして押し付けるのではなく、さまざまな見方・考え方をできるだけ紹介する。

・確かに、スミスは啓蒙の一端を担いました。が、当時は巨大企業が存在していませんでした。ですから、現代の資本主義をアダム・スミスが理解していたと考えるのは誤りです。

・近代経済学者たちは、調整機能としての金利の役割を強調し過ぎています。中小企業にとっては、金利よりも信用を得ることの方が重要です。

・勝者に投票した者に賞金が与えられる「ケインズの美人投票」の本質。「心からの美」ではなく「人々が思う美」を推測すること……。そんな、メタレベルの二重三重の心理戦が強いられる現代社会。

・歪んだシステムは、歪んだ結果を招きます。

・経済が成長し続けるものだという前提で、経済活動を行なったり、政策を立案したりするのは、毎日順風が吹くという甘い前提で船を造るようなものです。それでは良い船は造れない。

・毎日の好天を前提にすれば、風雨に立ち往生する船しか造れません。

・社会モデルや年金モデル、そして銀行業務すら、経済成長を前提にしている。でも、経済は成長しないときもあります。

・子供は成長しますが、大人は成長しない。経済は子供ですか? 大人を無理やり成長させようとすれば、背が伸びるのではなく、醜く太るだけです。経済も同じです。

・成長は大事ですが最優先ではない。車でいえば最高速度のようなものです。重要かと聞かれれば答えはYESですが、最も重要かと聞かれればNOです。

・鬱状態を引き起こす最も一般的な引き金の一つが目標の達成であることは、心理学や精神医学では常識です。虚しくなってしまうんですね。達成してしまうと、目標がなくなってしまうからです。

・余ったエネルギーを債務の返済に充てるべきです。安定の方が速度より大切だからです。速度が遅くても安定しているインターネット回線の方が、いくら高速でも途切れてばかりのインターネット回線よりもいい。

・新しい理論はほとんどが不況の時に作られたものです。ケインズもオーストリア学派も、不況への対策について論じています。一方、景気の抑制について書かれたものはほとんどない。

・私たちはインフレ目標を定めますよね。インフレ率がゼロだと好ましくないと考えるからです。それと同じように、成長率の天井も決めておくべきです。

・共産主義政権下では、人々は飢えていたのに食べ物が足りない状況で、現在では食べ物は十分にあるのに食欲が足りない状態です。

・銀行でお金を借りると、銀行がお金の出どころだと思ってしまいますが、実際には、お金の出どころは未来の自分です。

・私たちの文明は「安定」を売ってしまったんですよ。「成長」を買うためにね。

・あるグループに無償で仕事を頼み、別のグループには報酬を示して同じ仕事を頼む。すると、無償のグループの方が有償のグループよりも、より素早くより質のいい仕事をする場合が多い。

・仕事は? 馬と同じですよ。かつては労働に馬を使っていましたが、今ではほとんど使いません。人間も馬と同じ道を辿るのか?

・彼は究極の「快楽」主義者のように映った。「節度の範囲で」楽しみ尽くす快楽主義者だ。

・アイデアに価値はない。問題は、それが実現できるかどうか、だけだ。

・資本主義は完璧じゃない。資本主義は労働を前提としたシステムだ。労働のない社会。モデルCを考えるべきなんだ。

・5種類の「非正規雇用」を楽しんでいる人もいます。2、3時間ウーバーで運転手をして、それから大学で勉強して、その後アパレル会社で仕事をして、それから他の仕事も。それが自由でいいって言うんです。

・AIが目覚めたらどうなるのでしょう? 人類の祖先が誕生したときはどうだったでしょう。その時、他の生物はことの重大性に気づいていなかったはずです。

・これまでにあったモデルAとモデルBのどちらを選ぶかっていう議論ではなく、新たなモデルCを模索しなくてはならないと思います。

・善と悪は平等だと思います。悪は悪としての役割があるからそこにあるのです。

・世界になぜ悪があるかという問いへの答えとして、世界を面白くするためだ、という話もあります。

・人の欲望というものは主体的なものではなく、往々にして他者の模倣であり、人が欲しいものを欲してしまうものだ。



欲望の資本主義

欲望の資本主義

  • 作者: 丸山 俊一
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2017/03/24
  • メディア: 単行本



欲望の資本主義―ルールが変わる時

欲望の資本主義―ルールが変わる時

  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2017/03/24
  • メディア: Kindle版



nice!(0) 
共通テーマ: