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『「悪知恵」のすすめ ラ・フォンテーヌの寓話に学ぶ処世訓』 [☆☆]

・手が届かない富や地位を羨むのは愚の骨頂で、そんなものは「下郎の食うものだ」と馬鹿にしておけばそれでいいのである。実際、フランス人の庶民はこうした負け惜しみ思考によって、豊かではなくとも十分に幸せでいられるのである。

・無知な友ほど危険なものはない。賢明な敵の方がずっとまし。

・「賢明な敵」とは正しい損得勘定ができる敵のことであり、「無知な友」とは損得の判断がつかずに、一時的な感情(正義感、友愛、etc.)に駆られて行動を起こしてしまう味方のことなのである。

・賢くない人が世の中には大勢いる。ブルジョワはみんな大貴族のような邸宅を建てたがっている。

・人とは微差に過剰反応するものである。

・社員の心を自在に操りたいと思う社長は、給与に数万円ではなく、数千円の微差をつけること。きっと過労死するまで働いてくれるに違いない。

・「騙すな」ではなく「騙されるな」が最大の教訓となっている理由は何かといえば、それは「人は騙すのが当たり前」という性悪説がラ・フォンテーヌをはじめとするフランス人の思考の基礎となっているからだ。つまり、全員が悪党だと前提で社会が運営されているのである。

・ホッブスが『リバイアサン』で社会契約が生まれる前の原始状態の本質とした「万人の万人に対する戦い」とは、こうした「社会の構成員全員が悪党」という前提を別の言葉で表現したものである。

・中国は、本質的に誠意を欠いた国だからこそ、『論語』を生んだのであって、決してその逆ではないのである。

・世の中には「溺れた犬」を安全地帯から棒で叩くことこそが正義だと思い込んでいる人たちの方が圧倒的に多い。

・流行というのは、きっかけについては云々することができるが、「なぜ?」に対しては答えを見つけることは難しい。だからこそ流行なのであって、解説ができるようなものは流行ではない。

・「買った株が三割上がったら利食い売り、二割下がったら損切り」といういたって常識的なもので、株の神様の極意とはとうてい思えない。だが、株で勝つにはこれしかないのだという。

・1.30を10乗してみると13.78となる。つまり、三割だけ儲けることを10回繰り返せば、利益は10倍以上になるという計算である。

・ところが、「毅然たる態度を取れ」派の登場陸相に大命が下ると、東条はあわてふためき、それまでの元気はどこへやら、俄かに慎重派に転じた。そして、開戦せざるを得ないはめに追い込まれると、天皇に結果報告しながら号泣したと伝えられる。

・日本では騙すなという教育はしても騙されるなという教育はしないので、いつまでたっても警戒心というものが備わらない。

・絶対に止めるべきなのは「他もやっているから、我が社でも」という主体的な判断を欠いた追随主義である。どうも日本人はこの「横並び」という癖が強く、自分の頭で判断を下すことを一番の苦手としている。



「悪知恵」のすすめ -ラ・フォンテーヌの寓話に学ぶ処世訓-

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  • 作者: 鹿島 茂
  • 出版社/メーカー: 清流出版
  • 発売日: 2013/03/21
  • メディア: 単行本



「悪知恵」のすすめ ラ・フォンテーヌの寓話に学ぶ処世訓

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  • 出版社/メーカー: 清流出版
  • メディア: Kindle版



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