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『アメリカを動かす「ホワイト・ワーキング・クラス」という人々』 [☆☆]

・リベラルな富裕層は善意から、階級格差を乗り越える手段として「共感」という言葉をよく使うが、こうした態度は相手を見下していると捉えられることが多い。

・アメリカ人は、階級について語るための言葉を持っていない。そのため、この話題については何も口にしないか、口にしたとしても見当はずれの内容になってしまう。

・統計的に見れば、手っ取り早く階級の代わりになるのは教育である。

・軍隊は、これまでの生活では手に入らなかったものを与えてくれた。それはリセットボタンである。生活難の家庭に生まれた子供には、軍隊が秩序ある安定した家庭の代わりになった。

・手入れの行き届いた家は「その家庭の労働倫理の表れ」なのである。

・所得制限のある福祉制度が、知らず知らずのうちに「貧困層」と「それよりやや上の層」との間に対立を生み出した。

・数少ない貴重な就職口に恵まれるのは行ないのよい人だけだった。行ないのよくない人は、地域の慈善事業からも目を背けられがちだった。

・アメリカのメディア市場は細分化が進んでいるが、これは社会階級によって区分けされている。

・スターバックスは大衆化され、飲み物が甘く、脂肪分も多くなったため、エリートの友人はスターバックスには行こうとも思わないらしい。

・エリートの家庭は非エリートの家庭に比べ、子供との会話量がはるかに多い。

・エリートは一般的に、親密なつき合いをする範囲は狭いが、知人のネットワークとなると極めて広い。

・ワーキング・クラスが誇りに思っているのは、自分が持つ技術であり、他人の心を動かす能力ではない。

・アバンギャルドは、19世紀初めに始まった、「主に文化的な領域で、基本や体制として受け入れられてきたものの境界を押し広げる」芸術運動である。

・ワーキング・クラスのネットワークが狭く深いのに対し、専門職エリートのネットワークは広く浅い。

・取りつかれたように意欲的な人というのは、自分が目指している地点以外、何も見えていない。

・南北戦争で南部のエリートは、新たに解放された黒人に対抗させようとして、貧しい白人をこうあおり立てた。おまえたちは「下層白人(ホワイト・トラッシュ)」かもしれないが、少なくとも黒人ではない、と。エリートは、この白人であるという報酬を下層白人に与えることで、弱者同士が人種の垣根を越えて連携することを防ぎ、自らの地位を守ってきた。

・安価な商品ではなく最高の商品を作る、いわゆる「ドイツ式」の製造方法の採用が新しい製造業の鍵となる。

・ワーキング・クラスの男たちはまるで駄々っ子のように「男らしい」仕事を欲しがる。「パンツスーツを着たエリートの女性」が怖いといってはママに泣きつき、100ポンドの資材を持ち上げたり鋼を切ったりするような仕事でなければ嫌だといっては泣く。

・一つクイズを出そう。「高度な科学的知識と重いものを持ち上げる力、その両方を必要とする仕事とはいったい何でしょうか?」 答えは、「看護」だ。

・政府が「本物」の職業訓練や雇用促進プログラムを作ったのを見たことがない。役割を担うはずの政府機関がやっているのは、履歴書の書き方やネットでの仕事の検索方法の指導など、極めて表面的な対策だけだ。

・「オバマケア」を政府による福祉制度だと思っていた人々は、トランプ就任によってそれが撤廃されるのを喜んだ。しかし、実際には自分たちの医療を支えている「医療費負担適正化法(ACA)」と「オバマケア」が同じものであることに、彼らは気づいていないのである。

・大手企業は、不人気な商品が売れない責任を転嫁するため、あるいは自分たちの失敗から世間の注目をそらすために、政府の規制を声高に批判する。これでは国民の間に、政府の規制は有害なものであるという評価が定着するばかりだ。

・「人権」とはもともと、ジェノサイド(集団殺戮)や人道に対する罪はいかなる場合でも許されないということを知らしめるために発明された概念であり、本質的に妥協は許されず、何をさしおいても優先されなければならないものだからだ。

・動画撮影機能がついた携帯電話の普及によって、ようやく警察によるアフリカ系アメリカ人への暴力行為が問題視されるようになった。

・暴力沙汰に発展しかねない状況を収めるには、勇敢かつ冷静で、自制心がなければならず、そうした資質を兼ね備えた人間は少ない。警察の仕事は決して万人に務まるものではない。

・組合の力が衰えるにつれ、結局のところ組合は少数派を助けるだけで、より多くの雇用を提供してくれるのは資本家だと考えるようになっていった。

・ワーキング・クラスが求めているのは、中間層としてまともな生活を送れるだけの収入を保障してくれる仕事だ。トランプはここ数十年で初めて、正面からそれを約束してくれた政治家なのだ。トランプは少なくとも自分たちが何を求めているかをわかってくれる。その事実だけで多くの有権者が彼を高く評価したのである。

・これは家族全員が参加するセラピーと同じで、単に「トラブルメーカー」だけを更正させればすむという話ではないからだ。原因はトラブルメーカーをその不幸な立場に追いやっている、家族の関係性にある。そしてその関係性を変えるには、トラブルを起こしていない他のメンバーも変わる必要がある。

・マイノリティがトランプ大統領の人形を叩いても何も言われないが、白人がバラク・オバマ大統領の人形を叩くと「差別主義者」と批判される。



アメリカを動かす『ホワイト・ワーキング・クラス』という人々 世界に吹き荒れるポピュリズムを支える

アメリカを動かす『ホワイト・ワーキング・クラス』という人々 世界に吹き荒れるポピュリズムを支える"真・中間層"の実体

  • 作者: ジョーン・C・ウィリアムズ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2017/08/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)






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