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『幸福の「資本」論』 [☆☆]

・悲惨な事故が起きるとマスメディアは大々的に報じますが、「危機一髪で事故を防いだ」という話はニュースになりません。

・豊かな国の若者たちは、いまや選択肢が多すぎることに困惑しています。理屈のうえであらゆる「自分」になれるなら、今の自分を肯定することが難しくなってしまうのです。

・10万円の貯金が20万円に増えれば大きな達成感が得られるでしょうが、1000万円が1010万円になったとしてもなんとも思わないでしょう。

・「ロケットサイエンティスト」と呼ばれる物理学の博士号を持つ研究者がウォール街に移って次々と新商品を開発しましたが、その理論的根拠は中学生でも知っている確率の正規分布(ベルカーブ)です。複雑系のべき分布(ロングテール)は理論上計算不能なので、これ以上発展の余地はないのです。

・グローバル化やリベラル化に対応できない人事制度を固守している日本企業が、知識ビジネスの最先端で「負け続ける」のは当たり前のことです。

・君が毎日会社で働くことができるのであれば、まず飛び抜けた個性は持ち合わせていないと思った方がいい。突出した個性のある人材なら入社もできないし、たとえ働き出しても長くは続かない。

・人の心理には、損失が生じるとハイリスクを選ぶ(挽回しようとする)のに対し、収益を得ている局面ではローリスクを好む(保守的になる)傾向がある。

・社内の乏しい人材プールから適任者を探そうとするのですが、そんな都合のいい話があるわけがなく、スキルや経験、知識のない人間が集まる「不適材不適所」の現場の混乱を長時間労働のマンパワーでなんとか切り抜けようとし、パワハラとセクハラが蔓延することになるのです。

・社内には「バックオフィスより高度な仕事をしているものの、スペシャリストとしての知識や技能を持たない」中途半端な人材が滞留していきます。これが、日本社会で「ゼネラリスト」と呼ばれる人たちです。

・そもそも日本の会社には、スペシャリストなどいないのです。そんな彼らにとって、「スペシャリスト的な仕事が優遇される法案」など何の意味もないばかりか、自分に何ひとつ「スペシャル」なものなどないことが暴露されるだけなので、彼らが必死に反対するのもやはりきわめて合理的なのです。

・これまで私は、「やればできる」ではなく「やってもできない」が人間の本性だと繰り返し述べてきました。なぜなら人は、「好きなことしか熱中できない」からです。すなわち、嫌いなことはどんなに努力してもやれるようにはならないのです。

・戦闘のとき、兵士が命令に従わず勝手なことを始めたら部隊は大混乱に陥ってしまいます。巨大組織は、構成員の個性を徹底的に抑制し、ロボットのように動かすことによってはじめて機能するのです。

・日本の会社では、社長は「正社員の代表」でその使命はできるだけ大過なく「社員共同体」を維持することなのですから、原理的にリスクを取ることなどできるはずがないのです。

・反抗期とは家庭のルールより友だち集団のルールを優先するようになること。

・地方のマイルドヤンキーが友情を維持できるのは、全員が平等に貧しいからです。

・西洋人は世界を名詞の集団と考え、東洋人は世界を動詞で把握する。

・西洋人の認知構造が世界をもの=「個」へと分類していくのに対し、東洋人は世界をさまざまな出来事の「関係」として把握する。この世界認識の違いが、西洋人が「個人」や「論理」を重視し、東洋人が「集団」や「人間関係」を気にする理由です。

・アメリカの交通整理員が尊大なのは、「上から目線」でもドライバーが腹を立てないからです。日本の交通整理員がひたすら「下から目線」なのは、命令口調を使うと怒り出すドライバーがいるからでしょう。

・上司を騙すことは簡単だ。私もこれをやってきた。だが、仲間・同僚の目をごまかすことはできない。彼らは仕事をよく知っているからね。

・「本当の自分」はたしかに存在するのです。いったいどこに? それは、あなたの過去です。「本当の自分」とは、幼い頃に友達グループの中で選び取った「役割=キャラ」の別の名前です。



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